所得控除の種類を1つずつ深掘りしていく、所得シリーズコーナーの最新作!

今回は寄附金控除(寄付金控除)について紹介していきます。

  1. 寄附金控除とは?
  2. 対象となる寄附金は?
  3. 控除の対象外となる具体例は?
  4. 控除額と計算方法は?
  5. 必要書類と申告書の作り方は?

上記5つの疑問を中心にお送りしていきますので、1つずつ解決していきましょう。

疑問① 寄附金控除とは?

寄附金控除とは、納税者が1年間の寄付金額に応じて、所得控除を受けられるものです。

ただしすべての寄付金が控除の対象になるわけではありません。

控除の対象になるのは、主に国や地方自治体をはじめ、医療、福祉、教育など公益性の高い特定の団体に寄附した場合のみです。

この寄附金のことを、「特定寄附金」と言います。

ここからは控除の対象となる特定寄附金について、チェックしていきましょう。

疑問② 対象となる寄附金は?

特定寄附金に該当するのは、主に以下7つのケースです。(参考:一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)|国税庁

  • 国、地方自治体に対する寄附金

…寄附した相手に特別な利益が及ぶ場合を除く。

  • 財務大臣が指定した寄附金

…「公益社団法人」「公益財団法人」「公益を目的とする事業を行う法人・団体」に対する寄附金のうち、要件を満たしているもの

要件
  1. 広く一般に募集されること
  2. 「教育・科学の振興」「文化の向上」「社会福祉への貢献」「公益の増進に寄与するための支出」で、緊急を要するものに充てられることが確実であること。
  • 特定公益増進法人に対する寄付金

…特定公益増進法人とは、「教育・科学の振興」「文化の向上」「公益の増進」に著しく寄与するものとして、「所得税法施行令第217条」で定められた法人

所得税法施行令第217条で定められた法人
  1. 独立行政法人
  2. 地方独立行政法人のうち、一定の業務を主たる目的とするもの
  3. 自動車安全運転センター、日本司法支援センター、日本私立学校振興・共済事業団及び日本赤十字社
  4. 公益社団法人及び公益財団法人
  5. 私立学校法第3条に規定する学校法人で学校の設置 or 私立学校法第64条第4項の規定により設立された法人で各種学校の設置を主たる目的とするもの
  6. 社会福祉法人
  7. 更生保護法人
  • 特定公益信託の信託財産にするための金銭支出

…目的が「教育・科学の振興」「文化の向上」「社会福祉への貢献」「公益の増進に著しく寄与する一定のもの」の信託財産とするために支出した金額であること。

  • 政治活動に関する寄付金

…寄附した相手に特別な利益が及ぶ場合、政治資金規正法に違反する場合を除く。

  • 認定特定非営利法人等(=認定NPO法人)等に対する寄付金

…寄附した相手に特別な利益が及ぶ場合を除く。

  • 特定新規中小会社が発行する特定新規株式の取得に要した金額

…限度額は1000万円です。

払い戻しをしなかったチケット代も寄附金控除の対象!

新型コロナウイルスの影響により、イベントのチケットを払い戻した経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

その払い戻しの権利を放棄した場合、主催者への寄附とみなされて控除の対象になります!

すでに払い戻しが完了していたとしても、主催者に連絡をして払い戻し分の金額を寄附すれば、控除の対象です。

詳しくはスポーツ庁の公式HPをご覧ください。

ふるさと納税は対象になる?

結論から言うと、ふるさと納税寄附金控除の対象になります。

さらにふるさと納税の場合は、所得税住民税両方から控除が可能です。

控除額はどちらも基本的にふるさと納税額から2000円を引いた額。

さらに住民税の控除に関しては特例控除が適用されるので、上限額を超えない限り、2000円を負担するだけで残りは全額控除できます。

ふるさと納税って、けっこうおトクなんだね!

確定申告しなくても控除できる⁉ ワンストップ特例制度とは?

一定の条件を満たせば、確定申告をしなくても寄附金控除(住民税のみ)を受けられる「ワンストップ特例制度」という仕組みがあります。

その条件は、次の2つです。

  1. 確定申告・住民税申告をする必要のない給与所得者等
  2. 年間の寄附先が5自治体以内の人

ワンストップ特例制度を利用するには、必要事項を記入して申請用紙と本人確認書類を、各自治体に郵送する必要があります。

申請期限は、ふるさと納税を行った翌年の1月上旬(10日)までです。

ちなみに確定申告を行うと、ワンストップ特例制度は利用できないので注意しましょう。

ただし住宅ローン控除を利用していない限り、確定申告をする場合とワンストップ特例制度を利用する場合で、控除額の差はありません

住宅ローン控除を利用している場合は、ワンストップ特例制度のほうがおトク⁉

確定申告をした場合、ワンストップ特例制度の申請は無効になりますが、どちらを選択しても控除額は同じです。

ただし住宅ローン控除を利用している場合は、ワンストップ特例制度のほうがおトクになるケースもあるのをご存知でしょうか?

住宅ローン控除とふるさと納税の確定申告を併用すると、所得税の控除対象額が減ってしまう恐れがあります。

一方、ワンストップ特例制度で控除の対象となるのは住民税のみのため、所得税控除の一種である住宅ローン控除を利用していても関係ありません。

住宅ローンの残高によっては、ワンストップ特例制度を利用したほうが、控除対象額を増やすことができます。

疑問③ 控除の対象外となる具体例は?

次のようなケースでは、寄附金控除の対象にならないので、注意しましょう。

  • 募金箱
  • クラウドファンディング
  • 学校に入学した年の寄附

控除対象外ケース①:募金箱

コンビニのレジ横や駅前で募っている募金箱に寄附しても、控除の対象にはなりません。

いくら寄附したのか証明できる書類がないので、募金額を控除してもらうという発想はなくしたほうがいいでしょう。

控除対象外ケース②:クラウドファンディング

クラウドファンディングと一口に言っても、様々な寄附先があると思います。

しかし基本的には、控除の対象にはならないと思っていて構いません。

ただし「控除の対象になる」という旨が明示されていて、要件を満たしている寄附先であれば、控除の対象になることもあります。

気になる方は、寄附先のHPなどで確認しておきましょう。

控除対象外ケース③:学校に入学した年の寄附

学校入学時に寄附した場合も、控除の対象外となります。

具体的に説明すると、「入学願書受付の開始日~入学予定年の年末まで」の期間に行った寄附は、控除の対象外です。

入学年内だと、入学と因果関係のある寄附とみなされてしまって控除されないので、注意しましょう。

疑問④ 控除額と計算方法は?

寄附金控除額は、次のいずれか低い金額ー2000円です。

  • その年に支出した特定寄附金の額の合計額
  • その年の総所得金額等*の40%相当額

*総所得金額等…「純損失」「雑損失」「その他各種損失の繰越控除後の総所得金額」「特別控除前の分離課税の長(短)期譲渡所得の金額」「株式等に係る譲渡所得等の金額」「上場株式等に係る配当所得の金額」「先物取引に係る雑所得等の金額」「山林所得金額及び退職所得金額」の合計額。

税額控除の上限額と計算方法

ふるさと納税のほかにも、次のような寄附金の場合は、所得控除だけでなく税額控除も受けられます。

  1. 政治活動に関する寄付金のうち政党または政治資金団体に対する寄附金
  2. 個人が支出した認定NPO法人に対する寄附金
  3. 個人が支出した公益社団法人に対する寄附金

税額控除の上限額計算方法を確認してみましょう。

下表①、②、③の合計で見たときの上限は「所得金額×40%」ですが、それぞれの上限額は以下のとおりです。

税額控除種類計算方法(100円未満切り捨て)上限額
①政党等寄付金特別控除特定寄附金の合計額-2000円×30%所得金額の25%相当額
②認定NPO法人等寄付金特別控除特定寄附金の合計額-2000円×40%所得金額の25%相当額(②、③あわせて)
③公益社団法人等寄付金特別控除特定寄附金の合計額-2000円×40%所得金額の25%相当額(②、③あわせて)

疑問⑤ 必要書類と確定申告書の作り方は?

実際に寄附金控除を利用するときの手続きと申告書の作成方法を確認していきましょう。

ちなみに寄附金控除は、年末調整で手続きすることができません。

サラリーマンなど給与所得者等が寄附金控除を利用する場合でも、確定申告が必要です。

まず以下2種類の書類を用意しましょう。

  • 寄附金受領証明書(寄附先からもらう寄附を証明する書類)
  • 確定申告書A or B

確定申告書の記入方法

今回は確定申告書Bのフォーマットを参考に、記入方法を解説していきます。(画像引用元:確定申告書B

寄附金控除

第一表には左下のほうにある「寄附金控除㉘」の欄に、算出した控除額を記入します。

寄附金控除

第二表は「寄附金控除に関する事項(㉘)」をチェックして、以下の2ヶ所を記入しましょう。

  • 寄附先の名称等
  • 寄附金額

さらに住民税の控除も受ける場合は、以下4ヶ所のうち該当箇所に金額を記入してください。

  • 都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)
  • 共同募金、日赤その他の寄附
  • 都道府県条例指定寄附
  • 市区町村条例指定寄附

寄附金控除

最後に「寄附金受領証明書」など、寄附したことを証明する書類を添付しましょう。

寄附をしたら、忘れずに控除の手続きをしよう!

今回は寄附金控除に関する5つの疑問を一緒に確認してきました。

  1. 寄附金控除とは?
  2. 対象となる寄附金は?
  3. 控除の対象外となる具体例は?
  4. 控除額と計算方法は?
  5. 必要書類と申告書の作り方は?

それぞれ気になっていた点は、解決できたでしょうか?

控除額の計算申告書の作成方法など、大変な作業もあるかと思います。

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