「会社設立日の決め方によって支払う税額が変わったりするのかな?」
「会社設立日に縁起の良い日とか悪い日ってあるの?」

上記2つの疑問に対する答えはともに『YES』です。

難しく考えずにサクッと設立日を決めてしまう社長さんもいますが、

  • 節税のチャンス
  • 縁起良く創業する機会

を手放してしまうのはもったいないですよね。

この記事では「節税」「縁起」の観点から、適切な会社設立日について解説してゆきます。

創業期における健全経営のため、税負担を抑えつつ、縁起の良い日に会社をスタートさせましょう。

カピバラ

節税と験担ぎ(げんかつぎ)を同時にやっちゃおう!

【概要】=会社設立日を決めるときの重要事項

会社設立日を決めるときに、知っておかなければならない重要事項は2つ。

  1. 会社設立日にできない日
  2. 会社設立日の認定について

それぞれ簡単に解説してゆきます。

【急ぎすぎは禁物】=余裕をもった準備を
会社設立日は急ぎすぎず余裕をもって決めましょう。

実際に創業するまでには、印鑑証明の取得・会社実印の作成などもあるので、2~3週間以上は余裕を見ておく方が良いです。

【重要事項①】会社設立日にできない日

会社設立日に設定できない日は以下の2通り。

  1. 土日祝日
  2. 年末年始(12月29日~1月3日)

いずれも法務局が対応していない休日は、登記を申請できません

【重要事項②】会社設立日の認定について

法務局に設立登記を申請した日が「会社の設立日」と定義されます。

「登記完了日」が設立日ではありませんので注意しましょう。

登記申請してから登録完了するまでは3日~2週間くらい。

法務局の混雑具合によって、完了までの日数は変動します。

申請のやり方によって設立日が変わる

会社設立の際、登記申請のやり方によって設立日は変わってきます。

詳細は以下の表をご覧ください。

【「登記申請のやり方」と「会社設立日の決まり方」】

「登記申請のやり方」 「会社設立日の決まり方」
窓口で申請 法務局に申請書を提出した日(※1)
郵送で申請 法務局に申請書が到着した日(※2)
オンラインで申請 登記・供託オンライン申請システムから申請を行い、申請先の登記所等にデータが受理された日

(※1)窓口で申請する際、法務局の開庁時間は『8時30分~17時15分』になりますので、時間に余裕をもって訪庁しましょう。

(※2)郵送の場合は、配達の遅れなどによって設立日が変わってしまうこともありますので注意が必要です。

管轄の法務局が登記申請を受け付けていない場合もアリ

管轄の法務局が複数ある場合、設立登記の申請を受け付けていない所もあります。

その一例が神奈川県の横浜市。

  • 横浜地方法務局:登記申請できる
  • 神奈川出張所港北出張所:登記申請できない

間違って申請できない場所に行くと2度手間になりますので、事前に調べておきましょう。

2回も足を運ぶのはゴメンだぜー。

【節税】=会社設立日と決算日を調整すれば数十万円の節税効果も

設立日を適切に定めることにより、数十万円の節税も可能です。

節税によって出費を抑えることで、何かと想定外の出来事が起こりやすい創業期をより健全に経営しましょう。

【免税事業者】=会社設立時に1期目と2期目の消費税が免除

以下の条件を2つとも満たす会社は免税事業者として、「1期目」と「2期目」の消費税が免除されます。

  1. 資本金1,000万円未満で会社設立
  2. 売上高が1,000万円以下

免税事業者の特権をできるだけ長く活かすため、“会社設立日”と“決算日”をできるだけ離れた日に設定して、「1期目」が長くなるようにしましょう。

「1期目」が“会社設立日”から丸々1年間あれば、「2期目」の1年間と合わせて免税事業者の特権を2年間フルに活用可能。

“会社設立日”の直後に“決算日”を設定した場合と比較して、最大で80万円もの額を節税できます。

こんなにも節税できるなら、1期目は絶対に長く設定した方が良いね!

逆に“会社設立日”から“決算日”までの期間を短く設定してしまった場合、その分だけ「1期目」が短くなり2年目の途中から「3期目」に突入。

「3期目」に該当する期間は消費税がかかるため、結果的に免税事業者の特権を活かせる期間が短くなります

たとえばアナタの設立する会社が、

  • 2年目の売り上げ:1,000万円
  • 決算日:5月31日

だと仮定しましょう。

このとき「会社の設立日」と「2年目の売り上げにかかる消費税額」の関係は以下のとおりです。

「会社の設立日」と「2年目の売り上げにかかる消費税額」の関係

「会社の設立日」 「2年目の売り上げにかかる消費税額」(※)
6月1日 0円
9月1日 約20万円
12月1日 約40万円
3月1日 約60万円
5月30日 約80万円

(※)2年目の売り上げに大きな浮き沈みがなく、年間を通して比例的に売り上げが伸びた場合の額を示してます。

【均等割】=会社設立日を1日ずらすだけで節税可能

会社設立日を1日ずらすだけで、税金が5,900円くらい安くなることもアリ。

以下の条件で会社を設立するとします。

  1. 資本金:1,000万円未満
  2. 従業員:50人以下

この場合は、毎年70,000円ぐらいの“均等割”という税金が発生します。

均等割は会社設立日と決算日を調整することによって節税可能

たとえば、会社の決算日を「2021年5月31日」にする場合を考えます。

このとき2020年6月1日を会社設立日にすると、均等割の税額は通常どおり約70,000円です。

しかし2020年6月2日~6月30日に設立日を定めると、6月分は「1カ月未満」とされ均等税は課されません

1期目は6月分を除く11カ月分の均等割を負担することになり『70,000円-64,100円=5,900円』の節税となります。

大きな額ではないけど、こういう積み重ねが大事だよね。

決算日を「2021年5月31日」にしたときの1期目の均等割負担

「会社設立日」 「1期目の均等割負担」 「1期目の均等割の総額】
2020年6月1日 12カ月分負担 70,000円×12カ月/12カ月=70,000円
2020年6月2日~6月30日 11カ月分負担
(6月分は負担なし)
70,000円×11カ月/12カ月=64,100円

(100円未満は切り捨て)

2020年7月1日 11カ月分負担 70,000円×11カ月/12カ月=64,100円

(100円未満は切り捨て)

2020年7月2日~7月31日 10カ月分負担
(6月分、7月分は負担なし)
70,000円×10カ月/12カ月=58,300円

(100円未満は切り捨て)

2020年8月1日 10カ月分負担 70,000円×10カ月/12カ月=58,300円

(100円未満は切り捨て)

【縁起の良い日】=会社設立日に吉日を選ぶ

“縁起の良い日”に会社を設立したいのであれば、以下の2点を意識しましょう。

  1. 末広がりの「8
  2. 六曜(ろくよう)

いずれも、現代まで慣習的に用いられております。

【縁起の良い会社設立日①】末広がりの「8」がつく日

「八」の数字は「末広がり」意味し、“長期的な繁栄”を目指すうえで縁起良し。

8月以外は、「8」の付く平日は多くても月3回しかありませんが、設立のタイミングと合えば設立日に定めるのも得策です。

【縁起の良い会社設立日②】六曜(ろくよう)に配慮

六曜とは日によって定まってる吉凶の流れのことを言い、以下の6つの日が循環します。

  1. 先勝
  2. 友引
  3. 先負
  4. 仏滅
  5. 大安
  6. 赤口

最近は六曜を気にしない社長さんも増えているものの、現在も「仏滅の日には会社を設立したくない」と考えられる方は多いのも事実。

ここでは六曜のそれぞれの日の特徴について解説してゆきます。

【先勝】=午前は吉、午後は凶

「早めの行動が吉」。

会社を設立する際は、午前中に法務局での手続きを完了させるのが良いです。

【友引】=朝夕は吉、正午は凶

「友を引く」に由来しており、祝い事をするには最適。

逆に葬式などをすると、凶事が連鎖するようです。

【先負】=午前は凶、午後は吉

「先を急げば負ける日」。

午前中は控えめに過ごし、午後から行動するのが良いです。

【仏滅】=仏様が亡くなった大凶日

言わずと知れた「大凶日」。

葬式や法事以外は良くないとされ、現代でも会社の設立日に設定する社長さんが最も少ない日です。

仏滅の日を設立日にするのは、ちょっと不安だよね。

【大安】=何をやっても大吉の日

六曜の中では「もっとも縁起の良い」。

  • 会社設立
  • 冠婚葬祭
  • 車やバイクの納車
  • 内閣の組閣

など、何事にも良しとされてます。

やっぱり大安が一番だね!

【赤口】=朝夕は凶、正午は吉

正午前後の時間帯以外は「何事を行うにおいても縁起が良くない日」とされてます。

特に以下の2つにおいては大凶。

  • 新規事業の開始
  • 祝い事

なお、火の元や刃物にも注意しましょう。

【会社設立日を計画的に決める】=効果的に節税しながら縁起良いスタートアップを

この記事では会社設立日に関する内容を記載し、

  1. 節税
  2. 縁起の良い日

の2つの観点から、適切な設立日について説明しました。

創業期を健全経営で快活に切り抜けるため、ぜひ参考にしてください。

あなたの「社長としての最初の1歩」が上手く進むことを、期待しております。

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