「個人で事業をやってたけど、法人化して事業を拡大させよう!」

「法人化して、いろんな節税対策を利用したい!」

と決意したものの、費用や法人化の手続きなど、不安なことも多々ありますよね。

そこで今回の記事では、

  • 不安①:費用はどのくらいかかる?
  • 不安②:手続きが大変?

の2つを解消できるように、サポートします!

「本当に法人化した方がいいのか…」と迷っている方は、ぜひ法人化のメリット・デメリットを確認してみてください。

それでは早速、不安を解消しにいきましょう。

不安①:費用はどのくらいかかる?

個人事業を開業するときの手続きにはお金がかからないこともあり…

漠然と「法人化すると、意外とお金がかかる…」と思っている方もいるでしょう。

たしかに、法人化の手続き自体にも…

  • 資本金…希望額により異なる
  • 法人登記費用…約24万円程度
  • 個人事業主廃業手続き…0円

(専門家・代行業者に頼む場合は、別途手数料アリ)

のような費用がかかります。

また個人事業主の方にとっては、“資本金”という言葉は、耳なじみがないかもしれません。

しかし資本金は、個人事業主にとっての“元入金”とイメージが近いです。

詳しい説明については、以下の記事のQ&Aコーナーをご覧ください。

不安②:手続きが大変?

本格的に法人化を考え始めると…

「個人事業主から法人化するのって、新たに事業を始める人より大変じゃない?」

と思う方もいるかもしれません。

たしかに新たに事業を始める人に比べたら、大きく分けると手数は3つ程多いです。

しかしこれから説明する手順…

  1. 法人設立手続き
  2. 資産・負債を移行
  3. 【個人事業主用】会社設立後の手続き
  4. 名義変更
  5. 個人事業の確定申告

に沿って進めていけば、スムーズに進められるでしょう。

ボクについてきてくれれば、大丈夫!

①:法人設立手続き

1つ目の作業は、個人事業主であるあなた自身が発起人となり、行う登記手続きです。

この作業は新たに事業を始める方と同じ作業なので、

詳しい会社設立の流れは、以下リンクの記事を参考に進めてみてください。

個人事業主が法人化するときは、会社設立後の手続きが少し異なるので、そこを重点的にこれから説明していきます。

②:資産・負債を移行

2つ目の作業は、事業を行うために必要な資産・負債の持ち主を、個人事業主から法人へと移す作業です。

資産・負債があなたのものであることは変わりませんが、個人事業主としての事業はなくなります。

そのため書類上は、これから事業を行っていく法人へと持ち主を変える移行手続きをしていきましょう。

移行方法としては、

  • 売買契約
  • 現物出資
  • 賃貸借契約

の3つがあります。

以下で紹介する手続きの大変さや、節税対策などの視点から移行方法を選んでみましょう。

ちなみに、現物出資を選択すると定款などに記入が必要なので、早い段階で資産・負債を試算しておくと、後々焦らずに済みます。

売買契約

一番オススメの方法は、売買契約です。

売買契約は、個人事業主が法人に資産・負債を売買する契約を結んで、法人の持ち物とする方法。

なぜなら売買契約だと、契約を結ぶときに決済日が記載されている売買契約書を用意するだけで完了するからです。

ただし実際にお金のやり取りはしませんが、帳簿の金額が税金額を左右するため、この方法を取るにはいくつかの注意点があります。

まず、法人側の注意点は…

  • 法人に資産・負債を購入する資金がないとできない
  • 資産の取得時、不動産所得税・登録免許税などの負担がかかる

続いて、個人事業主側では…

  • 法人への売却時、贈与税がかかる(通常の販売単価×70%以上でない場合)
  • 消費税免税事業者でないと、売却金額に消費税がかかる
  • 売却時の収入は、所得税の収入に含まれ、所得税が増える

このように法人側、個人事業主側のどちらにも税金がかかるため、税金の計算は複雑になりがちです。

すべてに注意するのは難しいかと思いますが、税理士や公認会計士に任せれば、パパっと済ませてくれるでしょう。

得意な人に任せると、安心だよね~

現物出資

現物出資とは、個人事業主から法人に金銭以外の資産・負債を出資して、法人の資本金に(≒株式を取得)する方法。

金銭が用意できなくても、資産・負債があれば、法人が設立できます。

しかしこの方法を選択する場合、定款と発起人決定書への記載や検査役の調査が必要なことや、実務上手間がかかることは難点。

ちなみに現物出資できるのは、貸借対照表に計上できるものに限ります。

資産・負債 備考・例
不動産 土地・建物など
ローン完済しているものに限る
機械 パソコン・コピー機など
有価証券 上場株式・非上場株式など
無形固定資産 営業権・商標権など
負債 資産と共に現物出資して、資産の方が高い場合のみ

賃貸借契約

賃貸借契約とは、個人事業主から法人に資産を貸し出す契約を結ぶ方法。

契約自体は、賃貸借契約書を作成するだけなので、売買契約と同じく手続きはカンタン

しかしその分デメリットもいくつかあります。

賃貸借契約の場合は、法人の分とは別に個人事業主として、毎年確定申告などの経理処理を行わなければなりません。

それに加えて、

  • 会社で利用していても会社の持ち物でない
  • 会社と取締役との間で取引がある

などの面で、対外的信用度が低くなる可能性も出てきてしまいます。

③:【個人事業主用】法人設立後の手続き

3つ目の作業は、法人を設立した後の手続きです。

下記3つの作業をしていきましょう。

それぞれの取得方法・手続き主は、リンク先の記事をご参照ください。

上記4つの作業を終えると、法人設立後の手続きは、ほぼ完了です。

ただし個人事業主の方は、廃業作業もあるので、書類の作成量が多くなります。

下表を参考にしながら、廃業作業に必要な書類をそろえましょう。

書類の名称のリンク先には、国税庁HPに載っている各書類の概要やテンプレートがあるので、詳細をクリックしてご確認ください。

名称 提出先 対象者 提出期限
事業廃止届出書 税務署 消費税納税義務者だった方 廃業後、できるだけ早く
個人事業の開業届出・廃業届出書 税務署 個人事業を開始・移転・廃止した方 開業した日から1ヶ月以内
給与支払事務所等の廃止届出書 税務署 従業員に給与を支払っていた方 廃業した日から1ヶ月以内
所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書 税務署 前年の所得税に満たないと見込み、減額してもらう 第1期・第2期の減額申請は、

7月1日~7月15日まで

第2期分のみの減額申請は、

11月1日~11月15日まで

所得税の青色申告の取りやめ届出書 税務署 青色申告を行っていた方 廃業した翌年の3月15日まで
事業開始(廃止)等申告書
都道府県税事務所 個人事業を開始・移転・廃止した方 都道府県により異なる
事業開始(廃止)等申告書 市区町村窓口 同上 同上

提出時の注意点

提出時の注意点としては…

  • 個人事業主の時と納税地が変わると、納税地を管轄する税務署を調べる
  • 控えを作成する
  • 都道府県により異なる書類の提出期限を前もって調べる
  • 財産の移行方法として、賃貸借契約を選択すると、提出書類が減る

注意点の4つ目は、個人としての確定申告を継続する必要があるため、

給与支払事務所等の廃止届出書」・「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書

のみを提出して終わりです。

ようやく半分まできたね!もうひと踏ん張り!

④:名義変更

4つ目の作業は、個人名義のものを法人名義に移す作業。

法人名義にするのは…

  • 銀行口座
  • 事務所などの賃貸借契約
  • 車両・車両保険
  • 電気・ガス・水道・インターネット
  • リース契約
  • 借入金
  • 取引先との契約

あなたの契約内容に合わせて、名義変更をしていきましょう。

期限はありませんが、事業の開始に支障を来たさないように手続きを済ませておくのが大切です。

⑤:個人事業の確定申告

最後の作業は、個人事業の確定申告です。

しかし、個人の確定申告があるのは法人設立後の3月

そのため、法人の事業に専念して、個人の確定申告を忘れてしまうケースもあります。

節税のために法人化しても、確定申告を忘れて延滞税などがかかったら、元も子もありません。

法人化の作業中も個人の確定申告のことは頭に入れておきましょう。

確定申告における注意

とにもかくにも確定申告は、期限までに終わらせることが、一番の優先事項です。

個人事業主として最後の確定申告なので、通常の確定申告とは異なる点がいくつかあります。

まずは、

  • 資産・負債の移行時に売却した金額
  • 債務の免除額
  • 貸倒引当金の戻入処理を行う必要があるが、その際の戻入額

の3つを収入として計上すること。

他にも、以下の4点も踏まえて、確定申告を行い、節税効果を高めましょう。

  • 法人設立にかかった費用と個人事業にかかった費用を分ける
  • 事業による売上は、法人設立日を境に、入金日ではなく契約日で分ける
  • 法人化した後の会社から受け取った給料も、収入に計上
  • 廃業後の経費でも認められるものもある
廃業後の経費として認められるものは?

廃業後に発生する経費といえば…

  • 事務所の転居・清掃費用
  • 廃業するにあたり支払う解約金・違約金
  • 廃業後に生じた給料・退職金
  • 廃業作業を頼んだ場合の専門家への依頼費用
  • 廃業後数年、保存が法定されている書類を保存する倉庫費用

のようなものが考えられます。

ただしこれらの中でも「事業を廃止した場合の必要経費の特例」(所得税法63条)で認められなければ、廃業後の経費にはできません。

この特例では、以下の条件が揃った場合に限り、

  • 廃業が確定してから生じた費用・損失
  • その発生が確実
  • その金額を合理的に見積もることができる

廃業の年かその前年の必要経費に含めることができると法で定められています。

つまり上記の具体例の中で、発生が確実であり、その金額を合理的に見積もることができるものは、必要経費にすることが可能です。

ぜひ最後の確定申告の際は、この特例をご利用ください。

個人の事業を廃業して、法人化するタイミング

まずは、個人の確定申告(所得税)の申告期間と収益・費用を計上する会計期間を把握しておきましょう。

  • 申告期間は、2月17日前後~3月16日前後(年度により前後アリ)
  • 会計期間は、1月1日~12月31日

のように大抵の日程は定められています。

この日程に合わせて廃業(=法人化)を行うと、申告忘れ数カ月分のみ確定申告する手間は省けるでしょう。

また12月に廃業した場合、年の半ばで廃業するよりも、必要経費を所得税の計算に最大限含めることができるため、節税に繋がります。

ただし、法人化の手続きや準備期間を考慮した上で…

  • 廃業後の準備に費用がかかる場合は年末より数カ月前に行う
  • 繁忙期の時期と法人化する時期が被らないようにする

など、あなたの事業状況に合わせて法人化のタイミングを決めるのがオススメです。

あなたの場合どのくらいの日数がかかるのか、法人化するのに良いタイミングが気になる方は、コチラからぜひご質問ください。

これで手続きは完了!

全体を確認して、いざ法人化!

個人事業主から法人化までのルートは見えましたか?

まずは、法人化にかかる費用を以下の通り揃えましょう。

  • 資本金…希望額により異なる
  • 法人登記費用…約24万円程度
  • 個人事業主廃業手続き…0円

資金が準備できたら、法人化の手続きです。

1. 法人設立手続き

2. 資産・負債を移行

3. 【個人事業主用】会社設立後の手続き

4. 名義変更

5. 個人事業の確定申告

の流れに沿って進めていけば、ゴールまで一直線!

不安や迷いなどで勢いを止めることなく、法人化の作業を進めていきましょう。

※個人事業主から法人へのステップアップ前に、不安の種は取り除いておきましょう。

ご質問、お待ちしてま~す。

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