あなたは今納めている税金を把握できていますか。

すでに起業している方であれば、法人と個人の両方について考えてみてください。

そのすべてを覚えるのは難しいかもしれませんが、経営を行うにはキャッシュフロー管理は欠かせません。

今回は法人の税金に焦点を当てて、法人として納める税金の年間スケジュールを作成しました。

年間スケジュールで税金の種類を確認した上で、それぞれの内容をしっかりと確認しましょう。

どのような税金があるのか、いつ納めるのかを確認しておくことは、

  • 事業にお金が回せなくなる
  • 税金を滞納する

などの悪循環を防ぎ、会社の経営破綻を回避してくれるはずです。

これから1年間のキャッシュフローを一緒に確認していきましょう!

【法人版】税金の年間スケジュール

今回は一例として、次のような会社を設立したと仮定します。

  • 事業年度:4月~3月
  • 所在地:東京都新宿区
  • 従業員数:6人

下記の画像は、上記の場合に想定される年間スケジュールです。

そしてこれから、年間スケジュールに挙がっている税金を1つずつ説明していきます。

【法人版】税金の年間スケジュール

①:法人税⑦:源泉所得税(納期の特例)
②:地方税(法人住民税)⑧:固定資産税
③:地方税(法人事業税)⑨:登録免許税
④:消費税・地方消費税⑩:印紙税
⑤:事業所税⑪:自動車に関する税金
⑥:住民税(納期の特例)⑫:不動産取得税

①:法人税

法人税とは、1事業年度ごとに「益金ー損金(≒収益ー費用)」で算出した所得(≒利益)にかかる国税です。

①~⑤までのすべての税金を、

  • 1事業年度終了後2ヶ月以内
  • 自ら申告・納付する

必要があるため、計画的な資料作成が求められます。

また、法人税額を算出して申告書を作成する決算作業は、専門性が高く煩雑なため、税理士に依頼する企業が多いです。

ただしそれぞれの税金によって納付先が異なるので、ご注意ください。

法人税の納付先は、あなたの会社を管轄する税務署です。

前事業年度の法人税額が20万円を超えると、中間申告を行い納税する必要があります。

中間申告を行う際の期限は、翌事業年度が始まり、6ヶ月を経過した日から2ヶ月以内です。

②:地方税(法人住民税)

法人住民税は、地方自治体の公的サービスに対して、それぞれの方法で算出された均等割・法人税割を支払う地方税です。

  1. 資本金額と従業員数によって税額が決まる「均等割」
  2. 法人税の額によって税額が決まる「法人税割」

東京都23区外・道府県にある会社は、都道府県民税を都道府県税事務所に・市町村民税を市区町村役場に納めます。

東京都23区内の法人は、都民税として都税事務所に一括納税です。

法人住民税の均等割は、利益の有無に関わらず課されるので、納め忘れには気を付けましょう。

また、法人税の中間申告が必要な会社であれば、法人税と同様に中間申告を行わなければなりません。

③:地方税(法人事業税)

法人事業税は、その場所で事業を行うことに対して、所得基準と外形基準の2つの基準により決まった税額を都道府県税事務所に支払う地方税です。

  1. 所得基準…法人税と同じ計算のもと算出された所得(≒利益)により税額が決定するため、所得割とも呼ばれる基準
  2. 外形基準…資本金1億円以上の会社に適用されるもの。付加価値割資本割に分類され、会社の規模により税額が決定する基準(赤字でも納税義務あり)

中間申告については、法人住民税と同じ考え方で行います。

資本金1億円未満の企業だと、所得(≒利益)がなければ、納税義務はありません。

地方法人特別税が気になる方へ

地方法人特別税とは、平成20年度における法人事業税の税率引き下げに伴って、設立された税制です。

ただし令和元年10月1日以後に開始する事業年度から、この税制は廃止されます。

令和元年9月30日までに開始した事業年度には適用されるので、法人事業税と合わせて都道府県税事務所に申告・納付しましょう。

④:消費税・地方消費税

消費税はモノやサービスを消費・提供したときに、国税7.8%地方税2.2%を合わせて10%を納付する税金です。

売上時に受け取った消費税は預かっているに過ぎないため、支払った消費税を差し引いた残額を、税務署に納付しなければなりません。

ちなみに*課税期間短縮特例を利用すると、1年に1度の納付を、1ヶ月ごともしくは3ヶ月ごとにすることも可能です。

免税事業者の条件を満たした場合、税務署への申告・納付が免除されます。

消費税の中間申告は直前の課税期間の年間消費税額により、回数・納付額が定められているので、ご注意ください。

【参考】増税関連はコチラをクリック!

日を増すごとに実感する増税について、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

増税:【消費税の軽減税率】 【消費税の経過措置】

増税に伴って導入される制度:【インボイス制度】

⑤:事業所税

事業所税とは、東京都23区や、横浜市など地方税法で定められた政令指定都市にある会社のうち、一定の規模以上の会社が納める地方税です。

ちなみに納税義務の対象は、床面積が合計1,000平方メートル・従業者数100人を超える企業。

東京都であれば、23区内は都税・23区外の4つの市(武蔵野市・三鷹市・八王子市・町田市)は市税として、事業所税が課されます。

そのため納付先は、あなたの会社を管轄する都道府県税事務所市町村役場です。

⑥:住民税(納期の特例)

住民税は、従業員が住んでいる地域や前年度の収入により税額が決まる地方税。

納付方法は2種類ありますが、従業員の住民税は特別徴収(=給与から天引きし、会社が翌月納付する)の適用が原則です。

  • 申告・納付期限…翌月10日(納期の特例の場合、6月10日・12月10日)
  • 納付先…1月1日現在従業員が住む市町村役場
  • 納付方法…5月頃に届く税額を納付

給与を支払う従業員が常時10人未満の場合、所定の手続きを行うことで、納期の特例(納付を半年に1回に変更)が利用できます。

他にも「滞納がない」「納期の特例を取り消してから1年が経っている」など市区町村ごとの要件もあるので注意が必要です。

特別徴収と普通徴収

もう1つの納付方法である普通徴収とは、納税義務者が自ら、納税通知書に従い年4回納付する制度。

普通徴収と特別徴収の違いは「納付するのは誰か」という点です。

普通徴収では納税義務者自ら納付するのに対し、特別徴収では納税義務者に代わり会社が納付します。

ただし原則として、給与所得者が普通徴収を選択することは認められていません。

⑦:源泉所得税(納期の特例)

源泉所得税は、従業員個人の所得(≒給料・報酬)にかかる国税を源泉徴収制度により納めることです。

源泉徴収制度とは、従業員に支払う給与から給与所得の源泉徴収税額表により確認した金額を天引きし、会社が代わりに納める制度。

  • 申告・納付期限…翌月10日(納期の特例の場合、7月10日・1月20日)
  • 納付先…税務署
  • 納付方法…自ら納付・年末調整

源泉所得税も住民税と同様に、給与を支払う従業員が10人未満の場合、納期の特例が利用できます。

復興特別税をご存知ですか。

復興特別税とは、2011年3月11日の東日本大震災の復興財源を確保するために創設された税金です。

現在適用されているのは、住民税と源泉所得税の2つ。

  • 住民税…2024年まで個人市民税の均等割の税率を1000円引き上げ(都道府県分、市区町村分500円ずつ)
  • 源泉所得税…最長で2037年12月31日まで源泉所得税率と復興特別所得税率を合算課税

現在の源泉徴収税額表の金額は、復興特別税と源泉所得税を合計した税率で計算されています。

⑧:固定資産税

固定資産税は、毎年1月1日時点で所有している固定資産・償却資産にかかる地方税です。

  • 申告・納付期限…4月、7月、12月、2月(東京の場合、6月、9月、12月、2月)
  • 納付先…都税事務所・市区町村役場
  • 納付方法…納税通知書に従い納付
都市計画税も納付している方へ

都市計画税とは毎年1月1日時点で、都市計画法により指定される都市計画区域内に、固定資産・償却資産を所有している人に課せられる地方税です。

固定資産税と合算して納付するため、申告・納付期限などは、固定資産税と同じだと覚えておきましょう。

⑨:登録免許税

登録免許税は、法人・不動産などの登記や特許を登録するときにかかる国税です。

  • 申告・納付期限…登記や登録するとき
  • 納付先…法務局や特許庁
  • 納付方法…自ら申告・納付

⑩:印紙税

印紙税は、印紙税法上、*課税される書類を作成するときにかかる国税です。

  • 申告・納付期限…収入印紙を貼りつけた時
  • 納付先…税務署
  • 納付方法…課税文書に収入印紙を貼りつけ
*課税される書類

課税される書類は以下の3つすべてに当てはまる文書を指します。

たとえば1万円以上の契約書や、10万円以上の約束手形・為替手形などです。

(1)印紙税法別表第1(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により証されるべき事項(課税事項)が記載されていること。

(2)当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること。

(3)印紙税法第5条(非課税文書)の規定により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと。

引用(一部抜粋):No.7100 課税文書に該当するかどうかの判断

⑪:自動車に関する税金

自動車に関する税金は、あなたが保有している自動車の利用状況に合わせて納税する国税・地方税。

  • 取得時…環境性能割(*自動車取得税は廃止!
  • 保有時…自動車税・軽自動車税・自動車重量税
  • 給油時…揮発油税・地方揮発油税・軽油引取税・石油ガス税

自動車重量税・揮発油税地方揮発油税・石油ガス税の3種類は国税で、それ以外が地方税です。

普通自動車(ガソリン給油)を利用しているなら、自動車税・自動車重量税・揮発油税地方揮発油税の納税義務があります。

*自動車取得税は廃止!

自動車取得税は、2019年10月以降廃止されたため不要です。

そして2019年10月から、自動車取得時に環境への負荷の軽減度合いに応じて税金が課される環境性能割制度が導入されました。

取得時に課される税金が自動車取得税から、環境性能割に変更したというイメージで覚えておきましょう。

⑫:不動産取得税

不動産取得税は、土地・家屋の購入などにより不動産を取得したときにかかる地方税です。

  • 申告・納付期限…発送月の月末
  • 納付先…都税事務所・市区町村役場
  • 納付方法…毎月7日前後に届く納税通知書に従い納付

税金以外の会社負担:社会保険料

毎年会社が負担するという視点から見ると、税金と同じように捉えられます。

従業員数に応じて負担する社会保険料額は異なりますが、毎月必ず支出するため、キャッシュフロー計算に含めておくべきです。

そのためこれを機に、社会保険料についても一緒に確認しておくといいでしょう。

以下の記事にて、社会保険料の種類から手続き方法まで詳しく説明しています。

税金滞納・経営破綻を防ぐには、キャッシュフロー管理を徹底しましょう!

今回は法人を設立した場合に納付する以下の12個と、それに関連する税金も紹介しました。

①:法人税⑦:源泉所得税(納期の特例)
②:地方税(法人住民税)⑧:固定資産税
③:地方税(法人事業税)⑨:登録免許税
④:消費税・地方消費税⑩:印紙税
⑤:事業所税⑪:自動車に関する税金
⑥:住民税(納期の特例)⑫:不動産取得税

ただし状況に応じて支払う税金が決まるため、起業してすぐ全種類を納税するとは限りません。

事前に年間スケジュールでキャッシュフローを把握しておけば、いざという時に焦らずに済むでしょう。

納める税金を把握しているか否かで、将来を見据えた会社経営ができるかが決まります。

ぜひ、あなたの会社に合わせた年間スケジュールを考えてみてくださいね!

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