適正な役員報酬シミュレーションで大幅節税を目指せる!
下記の例で考えてみましょう。
Aさんは個人事業でホームページ制作の仕事を行っていましたが、事業を始めて3年目に今後の事業展開を考え、株式会社スタートアップHPを設立しました。
- 株式会社スタートアップHP
- 法人第一期
- 役員 Aさんのみ
- 第一期の業績予測
- 年間売上4,320万
- 年間経費972万
※役員報酬・給与は除く
この場合に、下記2つの例を比べてみましょう。
(社会保険料は考慮しないこととします。)
概算納税額は表の通りとなります。
このように、役員報酬の設定金額を最適化するだけで、95万円も納税額が変わってきます。
これまで役員報酬の金額シミュレーションをしていなかった経営者の方は、最適な役員報酬の金額を見直してみて下さい。
中小企業にとって王道の節税方法となります。
奥様を役員にして効果倍増!?
まだまだ節税効果を出す方法があります。
結論としては、所得を分散させることです。
(年収と所得は一致しませんが、ここではその違いは省略致します。)
なぜ所得を分散させると税金が下がるかというと、所得税は累進課税といって所得が増えるにつれて税率が上がっていくためです。
とは言っても、なかなか難しいですよね?
まずは累進課税の仕組みを簡単にみていきましょう。
図を見ると、所得が増えるにつれて税率が上がっていくことがわかります。
所得が150万の方だと5%と低いのですが、所得が4,500万の方だと45%となります。
(ちなみに住民税は所得に対して一律10%かかってくるので、4,500万の方は合わせて税率55%となります。
累進課税の仕組みはおわかりいただけましたか?
それでは、具体的に所得を分散させるとどのくらいの節税効果があるか、こちらの例で続きを見てみましょう。
株式会社スタートアップHPには、Aさんと一緒に働いている役員の奥様がいました。
先ほどはAさんで役員報酬を月額150万円と設定しました。
これをAさん100万円と奥さん50万円で分けてもらったとします。
役員報酬 |
Aさん |
月100万 |
年1,200万 |
役員報酬 |
奥様 |
月50万 |
年600万 |
Aさん1人で役員報酬を設定した場合、法人税と所得税・住民税合わせて980万円でしたが、所得を分散させた方が180万円も税金の負担が少なくなります。
なぜ税金が下がったのでしょうか?
理由は、図のように家族全体では同じ収入なのに、奥様がもらう収入の税率が下がるためです。