コインランドリーを開業するまでの流れと成功させるコツとは?
- 記事監修 大堀 優
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税理士・大堀優(オオホリヒロシ)スタートアップ税理士法人代表。1983年、愛媛県出身。2013年に税理士登録をした後、2015年2月に独立開業しスタートアップ会計事務所を設立。 2017年1月、社会保険労務士事務所を併設する。2021年6月に会計事務所を税理士法人化、8月に横浜オフィスを開設。
【会社設立をしたい方へ一言】みなさんの不安を払拭できるように、“話しやすさNo.1の事務所”として寄り添ったサポートを心掛けています。なんでもお気軽にご相談ください!
「コインランドリーを開業したいけど、どんなステップを踏めばいいのだろうか?」
「コインランドリーを開業するなら、失敗したくない!」
そんな想いを抱えている方のために今回は、コインランドリー開業について、次の項目を中心に紹介していきます!
- コインランドリー開業のメリット
- コインランドリー開業までの流れ
- コインランドリー開業の費用
- コインランドリー開業を成功させるポイント
- 目次
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コインランドリー開業のメリット
まずはコインランドリーを開業するメリットを確認していきましょう。
- 高収益が見込める
- 安定した利益が見込める
- 副業やサイドビジネスとして適している
高収益が見込める
コインランドリーを開業するメリットの1つに、高収益が見込めるというものがあります。
基本的に無人店舗で運営できるコインランドリーは、人件費がかかりません。
また、自身が所有する土地やテナントで営業をする場合、毎月かかる費用は、水道光熱費と消耗品費のみとなります。
新たに店舗を取得する場合でもランニングコストを抑えやすいので、高収益が期待できるでしょう。
安定した利益が見込める
安定した利益が見込めることも、コインランドリーを開業するメリットの1つです。
硬貨やプリペイドカードでの現金支払いが中心のコインランドリーは、代金を回収できないというリスクが低く、現金収入を得やすいというメリットがあります。
また、共働き世帯の増加やウイルス対策などにより年々需要が高まっていることも、安定した利益が見込める理由の1つです。
生活していくうえで洗濯は必要不可欠なので、とくに景気に左右されることもありません。
副業やサイドビジネスとして適している
副業やサイドビジネスとしても、コインランドリーの開業には適しています。
その理由としては、次のとおりです。
- 店舗に常駐する必要がない
- 長時間の労働・接客をする必要がない
- フランチャイズの場合は、清掃や集金なども代行してくれる場合もある
コインランドリー開業までの流れ
ここからは、コインランドリー開業までの流れを確認していきましょう。
- 開業する場所を選ぶ
- 店舗のコンセプトを決定する
- 洗濯機を選ぶ
- フランチャイズに加盟するか検討する
- 収支の計画を立てる
①:開業する場所を選ぶ
コインランドリーを開業するときにまず重要なのが、開業する場所・立地選びです。
開業する場所によって、コインランドリー経営がうまくいくかが決まると言っても過言ではないでしょう。
コインランドリーの経営に適した立地は、主に次の条件を満たしたところです。
- 家族が多く住む住宅街付近
- スーパーマーケットの付近
- コインランドリーだと一目でわかり、駐車スペースがたくさんある場所
コインランドリーを利用するのは、共働き世帯が多いので、洗濯物が多くなりがちな4人以上の家族が多く住む地域に出店するのがオススメです。
また、スーパーマーケットで買い物したついでにコインランドリーに立ち寄ってもらうために、スーパーマーケットの近くというのも理想的な立地になります。
また車で出かける家族をターゲットにするには、駐車スペースも確保できるところがいいでしょう。
②:店舗のコンセプトを決定する
次は店舗のコンセプトを決めていきましょう。
たとえば、次のようなポイントを軸に決めていくのがオススメです。
- 無人にするのか?
- 管理人を常駐させるのか?
- 24時間営業にするのか?
- カフェを併設させるのか?
同時に他店との差別化も重要になってきます。
コインランドリー業界は、競争が激しい業界でもあるので、他店とは違ったオリジナリティあふれるポイントがないと、客足が遠のいてしまうかもしれません。
そのような事態を防ぐためにも、ターゲット層を明確化し、コンセプトをきっちり決めておくことが大切です。
③:洗濯機を選ぶ
出店場所やコンセプトが決まったら、コインランドリーの主役・洗濯機を選びましょう。
コインランドリーで稼働率が一番高い洗濯機は、中型の洗濯機です。
だからと言って、中型だけを設置してしまうと、顧客によっては不便だと思われてしまうかもしれないので、台数は少なくても小型や大型の洗濯機を導入するようにしましょう。
また同時に乾燥機も導入します。
意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はコインランドリーの収益で大きな割合を占めるのは、乾燥機の売上です。
ただし乾燥機だけ設置するような極端なことをするのは、やめておきましょう。
また乾燥機つき洗濯機の設置もあまりオススメはできません。
なぜなら雨の日などは、乾燥機だけを利用する顧客もいるからです。
④:フランチャイズに加盟するか検討する
続いては、コインランドリーを開業する際にフランチャイズに加盟するのかを検討しましょう。
フランチャイズに加盟せず、自身の力で経営してくのも1つの手ですが、売上が安定するまでに、最低でも1年はかかるビジネスだとも言われています。
いざ開業しても放置したままでは売上が伸びることはありません。
定期的にチラシを配布するなどの宣伝活動もしたうえで、リピーターを増やす施策も行う必要があります。
そのようなノウハウをフランチャイズに加盟したうえで、効率よく吸収するのもいいでしょう。
⑤:収支の計画を立てる
準備段階では、収支の計画を必ず立てておきましょう。
まず出店を予定している場所の近辺にあるコインランドリーの相場を調べ、稼働率をできる限り計算して売上を予想します。
収支の計画を立てる際は、最初のうちは低めに見積もっておきましょう。
開業当初のうちは、下記の理由でなかなか売上が伸びないことがあるからです。
- 認知度が低い
- リピーターがついていない
どちらも時間をかけて徐々に上がっていくものなので、2年目以降から売上も伸びていくでしょう。
そのような点も踏まえたうえで、収支の計画を立てておくと安心です。
コインランドリー開業の費用
それでは、実際にコインランドリーを開業するには、どのくらいの費用がかかるのか、チェックしてみましょう。
- 初期費用の目安
- 運営資金の目安
【コインランドリー開業】初期費用の目安
結論からお伝えすると、コインランドリーの開業でかかる初期費用の目安は、約2300万円です。
その内訳は、次のとおり。(10~15坪の小型店舗の場合)
- 機器購入費……約1300万円
- 内装工事費……約800万円
- 物件取得費……200万円
もちろん上記の費用は、店舗の立地や規模などの条件によって変動します。
コインランドリーの店舗形態は、次のような種類があるので、事前に決めておきましょう。
- 小型店舗(10~15坪)
- 大型店舗(50坪以上)
- プレハブ型店舗
とくに初期費用の中でも大きな割合を占めるのは、機器購入費です。
洗濯機や乾燥機は1台約100万円ほどするため、導入する台数や機種などによっては、かなりの額になる可能性があります。
さらにフランチャイズに加盟する場合は、上記以外に加盟金や研修費など、本部へ支払う費用が発生しますが、中には加盟金がかからないところもあるので、事前にリサーチしておきましょう。
【コインランドリー開業】運営資金の目安
続いて運営資金を確認していきます。
こちらもあくまで目安ですが、運営資金は1ヶ月あたり約45万円です。
その内訳は、次のとおり。
- 人件費……約7万円
- 賃貸料……約13万円
- 水道光熱費……約24万円
- 消耗品費……1.5万円
主な費用は、人件費や賃貸料、水道光熱費、消耗品費などで、店舗の規模や従業員の雇用状況などによって変動します。
コインランドリーにおける人件費は、1ヶ月あたり売上の0~8%が目安です。
基本的に無人で営業ができるため、オーナー1人でも始めることが可能ですが、経営に専念したい場合は、店舗や機器の清掃などを行う人材を雇う必要があります。
また賃貸料は店舗の立地や規模にもよりますが、1ヶ月あたり売上の約13~15%程度です。
さらに店舗を運営するうえで水道光熱費も1ヶ月あたり約10~30%発生します。
また、コインランドリーの運営では洗剤などの消耗品費も発生します。
利用状況などにもよりますが、1ヶ月あたり売上の2%程度で考えておくといいでしょう。
コインランドリー開業を成功させるポイント
最後にコインランドリーの開業を成功させるポイントをご紹介していきます。
- 小規模の店舗から始めて借入金を抑える
- 他店との差別化を実施する
- 24時間営業を控える
- 洗濯物の放置対策を行う
①:小規模の店舗から始めて借入金を抑える
まずは小規模の店舗から始めて、借入金を抑えて手元にお金を残すことが大切です。
小規模の店舗だと、大規模店舗に比べて売上が減ってしまいますが、借入金を抑えられるというメリットがあります。
さらに全額を自己資金でまかなうことができれば、借入金に頼らなくても開業することが可能です。
小規模の店舗で借入金を減らした場合のシミュレーションもしっかりしておきましょう。
②:他店との差別化を実施する
収益を上げるには、他店との差別化を実施することが必要不可欠です。
コインランドリーは設備がどんどん進化することから、近隣に新店舗ができると、顧客を奪われかねません。
そうならないためには、特殊な洗濯機を導入したり、洗剤アレルギーの方も使えるような配慮をするなど、差別化していくことが必要です。
③:24時間営業を控える
コインランドリーと言えば24時間フル稼働しているイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、思い切って24時間営業をやめてみると、収入が上がるかもしれません。
なぜなら、24時間営業をやめて顧客が増える時間帯だけの営業にすれば、その分の電気代などの維持費を節約できるからです。
また24時間営業だと、若者の溜まり場となる可能性もあり、騒音トラブルやゴミの不始末などが散見されてしまうかもしれません。
そのため、ある程度時間帯を絞って営業するのも1つの手です。
④:洗濯物の放置対策を行う
洗濯物の放置対策を行うことも収益を上げるためには、欠かせません。
コインランドリーでは洗濯が終わった洗濯物が放置されることで、次の人が利用できなくなってしまうので、その分稼働率が落ちてしまいます。
昨今はアプリと連動させて、10分以内に洗濯物を取りに来るとポイントを付与するようなシステムもあるので、ぜひ放置対策も検討してみてくださいね。
まとめ
今回は、コインランドリー開業について下記のトピックを中心にお届けしてきました。
- コインランドリー開業のメリット
- コインランドリー開業までの流れ
- コインランドリー開業の費用
- コインランドリー開業を成功させるポイント
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