【脱毛サロンを開業】したい! そのメリットと必要な手続きとは?
- 記事監修 大堀 優
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税理士・大堀優(オオホリヒロシ)スタートアップ税理士法人代表。1983年、愛媛県出身。2013年に税理士登録をした後、2015年2月に独立開業しスタートアップ会計事務所を設立。 2017年1月、社会保険労務士事務所を併設する。2021年6月に会計事務所を税理士法人化、8月に横浜オフィスを開設。
【会社設立をしたい方へ一言】みなさんの不安を払拭できるように、“話しやすさNo.1の事務所”として寄り添ったサポートを心掛けています。なんでもお気軽にご相談ください!
「脱毛サロンを開業したいけど、資格って必要なの?」
「脱毛サロンを開業には、どんな手続きがいるのだろうか?」
そんな疑問をお持ちの方のために、今回は次の項目を順番に紹介していきます!
- 脱毛サロン開業に資格は必要?
- 脱毛サロン開業のメリットは?
- 脱毛サロン運営にかかる費用は?
- 脱毛サロン開業までのステップ
- 目次
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脱毛サロン開業に資格は必要?
結論からお伝えすると、美容脱毛の場合は、国家資格など必須の資格はありません。
しかし、脱毛に関する民間の資格は数多く存在します。
脱毛サロンの開業を考えている場合は、資格を持っていると有利に事が運ぶ場合があるので、オススメです。
ただしクリニックとして医療脱毛を行う場合は、国家資格である医師免許が必要になるので、注意しましょう。
美容脱毛と医療脱毛の違いは、以下の項で紹介していきます。
美容脱毛と医療脱毛の違い
それでは美容脱毛と医療脱毛の違い、それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
美容脱毛
美容脱毛とは、光を当てて脱毛効果を得るもの(別名・フラッシュ脱毛)。
美容脱毛は威力が弱く、肌が弱い方でも安心して脱毛できるので、より多くの方に提供可能なサービスが実現できます。
脱毛効果は医療脱毛に比べると低いため、低価格でサービスを提供ができるかわりに、通ってもらう期間が延びるのが特徴。
お客様に飽きずに通ってもらえるよう、別のサービスと併用することで、客単価を維持しながら顧客を獲得していくのがオススメです。
メリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 医療脱毛に比べて痛くない
- 医療脱毛に比べて安価で脱毛が可能
- 濃い毛の効果を実感しやすい
- 低刺激で脱毛効果が期待できる
デメリットは、次のとおり。
- 医療脱毛よりも施術回数を重ねる必要がある
- 顔まわりなど、産毛の脱毛で効果を実感するには何回も照射する必要がある。
医療脱毛
医療脱毛は、レーザーを当てて脱毛効果を得るもの。
美容脱毛に比べて効率よく脱毛することができます。
痛みさえ我慢してもらえれば、脱毛効果は高いので、本気で効率よく脱毛したい方にとっては、満足度が高い脱毛方法です。
しかし医療脱毛は光が強い分、人によっては肌に炎症を起こしたり、火傷を負ったりする可能性があります。
そのため医療脱毛を提供できるのは、適切な処置ができる医師のいる医療機関のみと定められているので注意しましょう。
医療脱毛のメリットは、次のようなものが挙げられます。
- 照射の際に痛みを伴う
- 医師によるアフターケアに期待ができる
- 産毛の脱毛で効果を実感しやすい
- 少ない回数で脱毛効果が期待できる
一方、デメリットは次のとおり。
- 人によっては炎症を起こす可能性がある
- 提供条件が美容脱毛に比べて厳しい
脱毛サロン開業のメリットは?
ここからは、脱毛サロンを開業するメリットを確認していきましょう。
- 開業費用を抑えて始められる
- 客単価が高い
- 低リスクで始められる
開業費用を抑えて始められる
脱毛サロンを開業するメリットとしてまず挙げられるのは、開業資金や運営資金を抑えながら始められるという点です。
脱毛サロンは自宅やマンションの一室でも経営が可能です。
自宅で開業すれば物件を賃貸する費用がかからないため、開業にかかる費用は200万円ほどでスタートできます。
ただし脱毛サロンを個人で経営して成功するのは、至難の業です。
すでに安価で受けれらる大手・中小の脱毛サロンがたくさんある影響で、脱毛サロン市場は常に価格競争を強いられています。
そのため廃業率も決して低くありません。
このような状況も加味したうえで、それでも開業資金を抑えて始めたいという方は、自宅を脱毛サロンにするというのは1つの選択肢としては大いにありでしょう。
脱毛器は、レンタルがオススメ!
また脱毛サロンを開業するのに欠かせない脱毛器ですが、何年使うか見通しが立っていない開業当初は、レンタルがオススメです。
初期費用として約40万円のランニングコストがかかるものの、契約期間が設けられているケースも少なく、いつでも解約できるというケースもあります。
もちろん脱毛器を購入するという選択肢も、廃業時に売却できるので考慮してもいいでしょう。
しかし、原則リースだと途中解約ができないため、そういった点から考えるとレンタルにしておくのが無難です。
客単価が高い
2つ目のメリットとして挙げられるのは、客単価が高く、ハイリターンという点です。
脱毛サロンを軌道に乗せるために必要なのは、いかに利益を多く得るかという点。
とくにレディース脱毛は、様々な大手・中小サロンの参入の影響もあり、単価が低下傾向にあります。
しかし、それでも全身脱毛に関しては1回あたり約1万5000円~30000円は相場として見込めます。
さらにメンズ脱毛の場合は、1回あたりの相場価格は次のとおりです。
- 全身脱毛……約50000円以上
- ヒゲ脱毛……約10000円~1万5000円
1回当たりの客単価が高い分、集客ができれば脱毛サロンはハイリターンが見込めます。
低リスクで始められる
続いてのメリットとして挙げられるのは、他の業種に比べて開業するリスクが小さいという点。
脱毛サロンは上記でも説明したように、開業費を抑えられるだけでなく、客単価も高い業種です。
そのため、経営難に陥っても他業種に比べてダメージが小さくて済む可能性があります。
集客が苦手でも客単価が高い分、少ない客数でも経営できるケースもあるので、経営に慣れていない方でも挑戦しやすいというのが特徴です。
脱毛サロン運営にかかる費用は?
ここからは、脱毛サロンの運営にはどのくらいの費用がかかるのか確認していきましょう。
費用は個人店とフランチャイズの場合で異なります。
個人店の場合
個人店でも、脱毛サロンであれば費用を抑えることが可能です。
物件の契約費用や機器の費用を含めても、約200万円の初期費用を用意しておけば開業できるでしょう。
さらに毎月のランニングコストは、約25万円ほどで済みます。
下記は、ランニングコストの内訳の一例です。
- 脱毛サロンの家賃……10万円
- 脱毛機器のレンタル料金……4万円
- 宣伝費……5万円
- 光熱費、消耗品費……3万円)
もちろん、開業する地域やサロンの規模によっても異なりますが、自宅でサロンを開業する場合は、家賃がかからないので、さらに節約することができます。
フランチャイズの場合
脱毛サロンを開業する方法として、個人店ではなくフランチャイズを活用する方法も増加傾向にあります。
フランチャイズであれば本部から経営サポートが受けられるので、初心者でも安心して開業することが可能です。
ただし、個人店と同じく費用が必要になるほか、毎月ロイヤリティなどフランチャイズ本部に支払わなくてはいけない費用が発生します。
収益によって何%のロイヤリティが必要なのか、事前に確認しておきましょう。
集客に自信がない方は、ブランド力を借りてフランチャイズから始めてみるのも1つの手です。
脱毛サロン開業までのステップ
脱毛サロン開業までのステップを確認していきましょう。
- 脱毛サロンのコンセプトを決定する
- 脱毛サロンに適した物件を探して契約する
- 脱毛器を選ぶ
- 集客するために広告などを出す
- 税務署などへ届出をする
①:脱毛サロンのコンセプトを決定する
まずは、脱毛サロンのコンセプトを決めるところから始めましょう。
コンセプトを考える際のポイントは、次のとおりです。
- 客層やターゲットをどこに設定するのか?
- どのような施術をするのか?
- コンセプトを実現させるためには、どのような設備や環境が必要なのか?
もっと踏み込んで考えると……
- 脱毛サロンの信念
- 脱毛サロンの目標・心構え
- メインターゲット層の明確化
- どのような技術・サービスを提供するのか
上記のようなコンセプトを計画時から入念に考えておきましょう。
もしこれらのコンセプトをぼやかしたままにしてしまうと、お店としての印象もあやふやになってしまいかねません。
まずはメインターゲット層は、男性にするのか女性にするのかという段階から入り、そのターゲットの方たちにどんな空間を提供していきたいのか、しっかりと考えてお客さんに足繫く通ってもらえるようなお店づくりをしていきましょう。
②:脱毛サロンに適した物件を探して契約する
どこに脱毛サロンを開業するかという場所・物件選びも重要です。
脱毛サロンはお客さんによっては、入店する姿を見られたくないという方もいらっしゃいます。
また人通りの多い場所に面したビルの1階よりも、建物の2階以上や人通りの少ない住宅地などの方が入りやすいお店にしやすいでしょう。
中には、マンションの1室を借りて開業しているサロンもあります。
美容脱毛サロンの場合は、広い場所や特別な設備を必要としないため、柔軟に場所や物件を選べるでしょう。
ただし物件を契約する際は、固定費がかかりすぎないよう気をつけないと、後々の運営が厳しくなるので、注意してくださいね。
③:脱毛器を選ぶ
脱毛サロンにとって、脱毛機器はその店の命と言っても過言ではありません。
次のポイントを確認しながら、どの脱毛器を導入するのか慎重に検討しておきましょう。
- 光の種類(フラッシュ or レーザー)
- 施術時間
- ランニングコスト
- 脱毛以外のメニュー
- 脱毛器のメンテナンス制度
- 保証制度
集客する際にも導入する脱毛器は、大きなウリになるので、よく検討して導入を決めましょう。
④:集客するために広告などを出す
脱毛サロンを開業するなら、このタイミングで集客のために広告を出すなど、宣伝をしておきましょう。
いざ脱毛サロンを開業しても、お客さんが来なければ意味がありません。
開業してから慌てて宣伝をして集客に奔走しなくて済むよう、あらかじめSNSやインターネットを駆使して宣伝しておくことをオススメします。
⑤:税務署などへ届出をする
個人事業主として脱毛サロンを開業するには、税務署へ税金関係の届出をしなければなりません。
提出する必要がある書類は、「個人事業の開廃業等届出書」。
この書類は国税庁HPからダウンロードすることができるので、開業から1か月以内に税務署に提出するようにしましょう。
また、青色申告をする場合は「青色申告承認申請書」も必要です。
さらに都道府県税事務所や市町村にも「個人事業開始申告書」を準備して提出しましょう。
ちなみに美容脱毛のサロンを開業する場合は、保健所への届出は不要です。
まとめ
今回は脱毛サロンの開業について、以下のトピックを中心にお届けしてきました。
- 脱毛サロン開業に資格は必要?
- 脱毛サロン開業のメリットは?
- 脱毛サロン運営にかかる費用は?
- 脱毛サロン開業までのステップ
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