起業したいけどアイデアがない! 会社設立専門の税理士が教える解決策
- 記事監修 大堀 優
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税理士・大堀優(オオホリヒロシ)スタートアップ税理士法人代表。1983年、愛媛県出身。2013年に税理士登録をした後、2015年2月に独立開業しスタートアップ会計事務所を設立。 2017年1月、社会保険労務士事務所を併設する。2021年6月に会計事務所を税理士法人化、8月に横浜オフィスを開設。
【会社設立をしたい方へ一言】みなさんの不安を払拭できるように、“話しやすさNo.1の事務所”として寄り添ったサポートを心掛けています。なんでもお気軽にご相談ください!
「起業をしてみたいけど、どんな業種がいいのだろうか?」
「起業したいけど、アイデアが浮かばないな……」
そんな方のために、今回は次のトピックを中心に紹介していきます。
- 年間の起業数は、どれくらい?
- 起業アイデアの出し方
- 狙い目のビジネスを見つける考え方
- 目次
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年間の起業数は、どれくらい?
起業のアイデアを出す前に、1年間でどのくらい起業しているのか確認していきましょう。
下記を見てみると、起業の数は2年ぶりに前年を上回っていることが確認できます。
2021年(1-12月)に新しく設立された法人(以下、新設法人)は14万4,622社(前年比10.1%増、前年13万1,238社)で、2019年以来、2年ぶりに前年を上回った。
2007年以降で初めて前年比の増加率が10%を超え、件数は2017年を抜いて過去最多を記録した。
産業別では、10産業すべて増加した。
増加率が最も高かったのは、農・林・漁・鉱業の17.4%(2,469社→2,900社)だった。
コロナ禍の三密回避や地方回帰の動きが新設法人の動向にも影響を与えたとみられる。
一方、増加率が最も低かったのは不動産業の2.6%(1万3,919社→1万4,281社)だった。
金融緩和や海外の投資マネー流入で都市部を中心に不動産価格が高騰しており、新規参入しにくい市場環境を反映したとみられる。
起業アイデアの出し方
それでは、起業アイデアの出し方についてご紹介していきます。
- とりあえず思いついたものを数多く出す
- 人に相談してみる
- 常にメモを取れる準備をしておく
- 悩みや不便に思うことを書き出す
- 自身が持っているスキルや強みを洗い出す
- 自身が楽しめること、好きなことを挙げてみる
①:とりあえず思いついたものを数多く出す
起業のアイデアを出すときに、まず大切なのはとりあえず思いついたものを数多く出すということです。
このときは、とくに質にこだわらなくても構いません。
現実的なアイデアなのかは、とりあえず一旦置いておき、柔軟にアイデアを出していきましょう。
意外と気軽な気持ちで出したアイデアが起点となり、ビジネスに繋がることもあるので、臆せずにどんどんアイデアを出すことをオススメします。
②:人に相談してみる
自分1人だけでアイデアを捻り出そうとしても、すぐに煮詰まってしまうことがあるでしょう。
そんなときは、自分以外の他人に相談してみるもの1つの手です。
起業について相談していく中で、ときには自分の想像を超える意外なアイデアや意見をもらえたり、自分の思考を言語化しているうちに考えが明確になることもあるかもしれません。
企業においても、新規事業や新商品開発の際には、ブレインストーミング(集団発想法)と言われる方法でアイデアを出し合っていくことがあります。
これは、他人と意見を交わすことで、新たな気づきや相乗効果をもたらすことが目的です。
他人に起業のことを相談するのにためらいがある場合は、親族や友人などに日常会話の延長として話すことからスタートしてみてくださいね。
③:常にメモを取れる準備をしておく
アイデアは、日常生活の中で突然浮かんでくることもあります。
机やPCの前で一生懸命考えてもいいアイデアが浮かばなかったのに、シャワーを浴びているときやウォーキング中などふとした瞬間にアイデアや解決方法がひらめいたという経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、寝起きにいいアイデアを思いつくこともよくあります。
これは人の脳が寝ている間に記憶を整理するようにできているためです。
そのため起床後すぐの脳は、クリアな状態になっているので、ひらめきを待っている方は寝起きがオススメ。
いつアイデアが浮かんできてもメモが取れるように、常にメモ帳やスマホのメモ機能を携帯しておくようにしましょう。
些細なことでもメモする習慣をつけると、追加のアイデアが沸いて具体的なビジネスにつながることがあるかもしれません。
④:悩みや不便に思うことを書き出す
そもそもビジネスは、人が面倒や不便に感じていることや悩みを解決するからこそ成り立っています。
そこで下記のようなことは、常に書き留めるようにしておきましょう。
- 日常生活での悩み
- もっとここを改善すれば便利になるのにという希望
自分自身が悩みの当事者であれば、同じ悩みを抱える人から共感を得て、支持されるビジネスを展開できるかもしれません。
①「とりあえず思いついたものを数多く出す」でも紹介したように、質や現実的かどうかは一旦置いておいて、少しでも気になることがあればどんどん書いていくことが大切です。
⑤:自身が持っているスキルや強みを洗い出す
起業に挑戦する場合は、あえて不得意なことをするよりも、得意なことをビジネスにしたほうが軌道に乗りやすいでしょう。
そのためには、「自分が得意なことは何なのか?」、「自分がすでに身につけているスキルって何だろうか?」という点を洗い出してみることをオススメします。
たとえば以下のようなスキルや保有している資格、経歴などです。
- 英検1級を持っている
- 水泳が得意で、県大会に出場経験がある
- 幼少期からギターを習っていて、耳コピができる
- 映画が好きで、1年に200本近く鑑賞する
- のめり込んだときの集中力には自信がある
上記はあくまで一例なので、他にも自身の強みやスキルがあれば書き出してみましょう。
そこにビジネスに繋がるヒントが隠されているかもしれません。
⑥:自身が楽しめること、好きなことを挙げてみる
自分の得意なことや保有スキルを生かせる仕事にするのがいいと上述しましたが、もちろんそれをやり続けるには「楽しい」という感情や情熱がないと難しいでしょう。
時間を忘れるくらい楽しいことや好きなことをとことん突き詰めて取り組めることを、ビジネスにすれば理想的と言えます。
そのためには、まず自分が好きなことを挙げてみるという作業をしてみましょう。
たとえば下記のとおりです。
- 音楽が好きでライブによく行く
- メイクが好きで、休日はよく研究をしている
- 映画が好きで幅広いジャンルに精通している
- 旅行が好きで、47都道府県を制覇した
上記のように、あまり考えすぎず気軽に好きなことを挙げていってください。
そして「好きなこと×得意なこと」がビジネスに繋がらないか考えてみましょう。
もちろんビジネスは楽しいだけでは成り立ちませんが、興味があれば、その分深く追求することや視野を広げて考えることも苦にはならないはずです。
具体的なビジネスモデルや、実現可能かどうかなどは徐々に考えていけば大丈夫なので、まずは自分は何をしているときが一番楽しいのか? 好きなことは何なのか? を整理してみましょう。
狙い目のビジネスを見つける考え方
続いて狙い目のビジネスを見つけるポイントをチェックしていきましょう。
- 競合性が低い
- 他社に真似されにくい
- 他社の参入が難しく、自社は参入しやすい
- ニーズが高くて変化しにくい
①:競合性が低い
狙い目のビジネスとしてまず挙げられるのは、競合性は低いビジネスです。
つまりライバルが多いか少ないかということ。
競合性が高い業種はレッドオーシャンと呼ばれ、そこに新規で参入する場合は、すでに他社が一定の顧客を獲得していることがほとんどです。
そのため、新規参入の企業が新たに顧客を獲得していくのが厳しい状況になります。
一方で競合性が低いブルーオーシャンは、まだライバルが少ない状態ということです。
このような業種であれば、比較的柔軟にビジネスを展開でき、他社との差別化をしながら成長していくことができるでしょう。
ただし、あまりにもニッチな分野だと、収益性が下がる恐れがあるので、需要も見極めることが重要です。
②:他社に真似されにくい
続いて、他社に真似されにくい事業であるかという点もビジネスをするうえで大切な視点です。
他社が簡単に模倣できない事業であれば、一度そのビジネスモデルで優位性を獲得できた場合、長期的な成長を収められる可能性が高まります。
たとえば「〇〇であれば、この会社」というように、顧客の印象に残るブランディングをすることが、市場でのポジションを確立するためのポイントとなるでしょう。
③:他社の参入が難しく、自社は参入しやすい
さらに起業するうえで大切なのは、次の2点が重なるところです。
- 他社の参入が難しい
- 自社の強みを活かして参入しやすい
とくに、経済・社会情勢の課題や困難を逆手に取った事業は、他社を引き離しやすく独自に成長できる可能性があります。
逆境の中、人々のニーズに応えることで、一気に注目を集めて強い事業へと育てられるかもしれません。
また立地や地域性を活かして、自治体と手を組んだ地方創生ビジネスも狙い目です。
地方の課題解決や活性化に繋がるほか、税制面での優遇を受けられたりとメリットがあります。
④:ニーズが高くて変化しにくい
顧客のニーズは、日々移ろいやすいものです。
そのため、長期にわたり安定した需要を維持するのは至難の業。
しかし逆をつけば、そこがビジネスとしての狙い目でもあります。
顧客のニーズが一定して高く、変化しづらい事業を選べば、消費者にとって価値があるものとして市場で長く戦っていけるでしょう。
そのような市場で戦うためには、既存の顧客へのアンケートやSNSの調査をして、顧客が抱える課題や要望を具体的に把握することが重要です。
まとめ
今回は起業したいけどアイデアがない方に向けて、下記の項目を順に紹介してきました。
- 年間の起業数は、どれくらい?
- 起業アイデアの出し方
- 狙い目のビジネスを見つける考え方
もしわからないことがあれば、いつでもスタートアップ税理士法人までご連絡ください!
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