【リスティング広告】で会社設立時に想定した理想の顧客を狙いうち!
- 記事監修 大堀 優
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税理士・大堀優(オオホリヒロシ)スタートアップ税理士法人代表。1983年、愛媛県出身。2013年に税理士登録をした後、2015年2月に独立開業しスタートアップ会計事務所を設立。 2017年1月、社会保険労務士事務所を併設する。2021年6月に会計事務所を税理士法人化、8月に横浜オフィスを開設。2023年4月に銀座オフィスを開設。
【会社設立をしたい方へ一言】みなさんの不安を払拭できるように、“話しやすさNo.1の事務所”として寄り添ったサポートを心掛けています。なんでもお気軽にご相談ください!
会社の集客力を上げるために、リスティング広告を検討しているそこのあなた!
リスティング広告を始めれば、集客力や売上がすぐにアップすると想像していませんか?
そのような効果が本当に得られるのか、もしくはSEO対策に絞った方が良いのか…分からないことはたくさんありますよね。
しかしあなたが求める集客効果がハッキリしているのなら、どちらを選ぶべきか答えはすぐ出るかもしれません。
なぜなら、リスティング広告とSEO対策では、獲得できる客層が異なるからです。
- リスティング広告→顕在層(≒購買意欲の高いユーザーを集める)
- SEO対策→潜在層(≒広く認知度を高める)
この記事では、顕在層を集客できるリスティング広告について、一から丁寧に説明していきます。
- 目次
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リスティング広告=検索連動型広告+コンテンツ連動型広告
リスティング広告は…
- 検索連動型広告
- コンテンツ連動型広告
の2つを総称したものを言います。
それぞれの特徴と違いを見ていきましょう。
検索連動型広告
検索連動型広告とは、検索エンジン(=検索者が入力した情報を検索する機能)に入力されたキーワードに連動して、検索結果に表示される広告のこと。
以下の写真をクリックして拡大すると、検索結果の下に緑色の枠で広告とあるのが分かるでしょうか。
これは「リスティング広告」というキーワードを入力した際に、連動して出てきた広告です。
コンテンツ連動型広告
コンテンツ連動型広告とは、検索者が見ていたページの内容に連動して表示されるもの。
検索連動型広告は今検索しているキーワードに連動して広告が表示されます。
それに対してコンテンツ連動型広告は、以前に検索した内容に連動して表示される広告です。
以下の写真のように、広告枠のあるホームページに表示されます。
メリット・デメリットから見るリスティング広告
実際にリスティング広告を始めると、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
始めたときに現実とのギャップに戸惑わずに済むように、しっかりと確認しておく必要があります。
そして最終的に、デメリットを超えるほどのメリットが得られそうか、考えてみてください。
メリット
まずは、リスティング広告のメリットから
- ターゲットとする顧客を獲得できる
- 予算管理ができる
- 自由に開始・変更できる
の3つをご紹介します。
1. ターゲットとする顧客を獲得できる
リスティング広告は、あなたが会社設立時に想定していた顧客をピンポイントで狙えます。
なぜなら、どのようなタイミングで広告を表示するか自分で決められるからです。
たとえば広告を出稿するエリアや時間帯などを定めると、ユーザーが検索したページに広告を表示します。
その結果、購買意欲の高いユーザー(=顕在層)が自然と集まるため、成果に繋がる確率は高いでしょう。
2. 予算管理ができる
リスティング広告はクリック課金制(=クリックに対して発生する料金設定)も採用しているため、予算管理がカンタンです。
クリックされない限り料金は発生しませんし、月の予算以上の金額を請求されることもありません。
また、1日あたりの費用や成果に繋がった回数も随時確認できます。
そのため、費用対効果(かかっている費用に対して、どのくらいの成果があるか)を確認しながら、予算の調整が可能です。
3. 自由に開始・変更できる
あなたの気持ち次第で、すぐに継続や中止もできるくらい自由度の高い広告です。
また広告文やクリック単価なども、好きなように変更できます。
リスティング広告は、パソコン・資金・インターネットが利用できる環境・広告文・アカウントを用意すればすぐにスタートすることが可能です。
デメリット
リスティング広告のデメリットとして、
- 拡散力が乏しい
- 競合他社が多い
- 運用の継続が不可欠
の3つを見ていきましょう。
1. 拡散力が乏しい
リスティング広告は、世間的な認知を広めるための手段としてはふさわしくありません。
なぜなら、ユーザーの検索を前提としてリスティング広告は成り立っているからです。
ユーザーに検索されない限り、リスティング広告の効果はないでしょう。
それに加えてキーワードには、それぞれ“1ヶ月にどのくらい検索されるか”という平均値が決まっています。
そのため、あるキーワードにいくら力を入れても、平均値以上の効果は得られません。
2. 競合他社が多い
リスティング広告は、キーワードごとの*入札形式を採用しています。
キーワードごとの平均検索回数により入札数が変動するため、キーワードを見極めることが重要です。
キーワードは平均検索回数により、
- ビッグキーワード・・・・1万以上/月
- ミドルキーワード・・・・1000~1万/月
- スモールキーワード・・・1000未満/月
の3種類に分けられます。
一番競争率の高いビッグキーワードを狙うと、競争の激化は避けられません。
その結果、クリックに対して発生する料金を高額にする必要が出てきます。
もし広告を出したいキーワードに大手企業が参入していると、資金面で太刀打ちできず効果が得られないこともあるので注意しましょう。
*入札形式について詳しく知りたい方は「ネット上に広告をだしたら・・・」を参照。
3. 運用の継続が不可欠
リスティング広告は出稿しただけで放置していると、大きな成果は見込めません。
なぜなら、競合他社の広告よりも良い評価を得ないと掲載されないからです。
その評価は、入札する金額と出稿する広告の質により決まります。
どちらの要素も何度でも変更できるため、一番成果が得られる形になるまでPDCAサイクルの繰り返しが不可欠。
しかし、運用する方の知識力がPDCAサイクルの効果を大きく左右します。
Plan、Do、Check、Actionの頭文字を取ったもので、計画、実行、確認、改善という意味です。
目標を達成するための計画を立て、それを実行し、確認。
そして改善策を立てたら、もう一度、実行、確認、改善の順に繰り返すサイクルのこと。
リスティング広告の費用は、5万円~!
リスティング広告はいくらからでも始められますが、予算が低すぎると効果が出ないかもしれません。
そのため、リスティング広告の料金体系に当てはめて予算を考える方法がオススメです。
リスティング広告で採用されている料金体系は、以下の3つ。
- クリック回数に応じたクリック課金制
- 実際の広告表示に応じたインプレッション課金制
- 成果の発生に応じたコンバージョン課金制
今回は、一般的によく利用されているクリック課金制を用いた例を見てみましょう。
リスティング広告を始めると決めたA社は、1日の予算を2,000円にしました。
つまり月の予算は、2,000円×30.4日(365日÷12カ月)=60,800円です。
そうするとGoogleが1ヶ月の予算内で、できる限り広告が上位表示されるように尽力してくれます。
ところが、ある1日の入札単価が4,000円に変動。
広報担当は1日の予算の2倍を超えたことに焦りましたが、実際の請求額は60,800円で一安心しました。
ここで押さえておきたいのは、
- 1日単位で見ると予算の2倍を超える日があるかもしれない
- 超える日があっても、月の予算を超えていなければ問題ない
ということです。
万が一、月の予算額を超えても、後に返金されるので心配無用です。
リスティング広告掲載媒体といえば、GoogleかYahoo!
ここからは、実際にリスティング広告を掲載するときにオススメの広告掲載媒体を紹介していきます。
初心者の方にまず試してほしいのは、
- Googleが提供するサービスである「Google広告」
- Yahoo!が提供するサービスである「Yahoo!プロモーション広告」
の2つです。
では早速、両方の特徴を見ていきましょう。
Google広告
Googleが提供するサービスの特徴は、以下の表の通りです。
検索連動型広告 | コンテンツ連動型広告 | |
---|---|---|
サービス名称 | 検索ネットワーク広告 | Googleディスプレイネットワーク(GDN) |
文字数 | 見出しは、~全角15文字 広告文は、~全角45文字 |
見出しは、~全角15文字 広告文は、~全角45文字 |
使えない記号 | 見出しにびっくりマーク(!) | 見出しにびっくりマーク(!) |
配信先 | Google goo biglobe |
YouTube 食べログ アメブロ biglobe |
Yahoo!プロモーション広告
Googleに比べると、Yahoo!が提供するサービスはどのような特徴があるのか見てみましょう。
検索連動型広告 | コンテンツ連動型広告 | |
---|---|---|
サービス名称 | スポンサードサーチ | Yahoo!ディスプレイネットワーク(YDN) |
文字数 | タイトルは、~30文字 説明文は、~80文字 |
タイトルは、~15文字 説明文は、~33もしくは~38文字 |
使えない文字 | ()以外のかっこ | ()以外のかっこ |
配信先 | Yahoo! excite Bing nifty |
Yahoo!ニュース Yahoo!メール Gyao! |
Google広告とYahoo!プロモーション広告の比較!
上記の基本項目以外に、Google広告とYahoo!プロモーション広告の違う3つの点
- 利用者
- 広告表示オプション
- 連携サービス
を比較しながら、ご説明していきます。
利用者
GoogleとYahoo! で利用者の利用状況が異なります。
獲得したい客層に合わせて、GoogleかYahoo!か選びましょう。
以下を参考に考えてみてください。
広告表示オプション
広告表示オプションとは、下の画像のように検索連動型広告を出すときにオプションで表示される情報のこと。
この画像の枠内が広告表示オプションであり、様々なオプションが組み合わされています。
Google広告(一部抜粋) | Yahoo!プロモーション |
---|---|
サイトリンク表示オプション | クイックリンクオプション |
電話番号表示オプション | 電話番号オプション |
コールアウト表示オプション | テキスト補足オプション |
販売者評価表示オプション | カテゴリ補足オプション |
住所表示オプション |
クリックされる前に提供できる情報は多いに越したことはありません。
様々な情報が提供できれば、成果に繋がる可能性は高くなるでしょう。
連携サービス
Google広告とYahoo!プロモーション広告には、それぞれに連携したサービスがあります。
リスティング広告を快適に運営するために、連携サービスを上手に活用しましょう。
連携サービスには、①タグの一元管理や②アクセス解析サービスなどがあります。
この2つのサービスが連携している場合、初期設定に時間があまりかかりません。
Google広告 | Yahoo!プロモーション広告 | |
---|---|---|
①タグを一元管理するサービス | Googleタグマネージャー | Yahoo!タグマネージャー(※) |
②アクセスを解析するサービス | Google Analytics |
(※)外部にリスティング広告の運用を任せていて、権限が与えられていない場合は使用不可。
上記サービスは、いずれも無料で利用可能です。
ちなみに、アクセスを解析するサービスがYahoo!にはありません。
しかしGoogleのアカウントを取得すればGoogle Analyticsは利用できるので覚えておきましょう。
自分で始めますか?代理店に頼みますか?
リスティング広告を始めるには、
- 自分で始める
- 代理店に頼む
の2つの方法があります。
どちらにしても、始める前に予算やどこにどのような広告を出すかなどの計画を立てることが重要です。
それぞれのメリット・デメリットを見極めながらどちらにするか選びましょう。
ケース1:自分で始める
自分でリスティング広告を始める方は、以下の5ステップを踏んでいくことになります。
- アカウント(=サービス提供会社から与えられるサービスを受ける権利のようなもの)を基本情報を入力して獲得
- キャンペーン(=顧客を増やすために行う活動)の設定に移り、1日あたりの予算や広告を出稿する地域などを入力
- 広告出稿にかかった費用を支払う方法(決済方法)を入力
- キーワード・広告名・入札単価(=広告グループ)を入力
- 広告文などの詳しい内容を入力
以上で、広告の出稿は完了です。
アカウントは1つしか作れませんが、キャンペーンと広告グループは規定内であればいくつでも作成できます。
メリット
自力で始めるときの代表的なメリットは…
- 金銭的負担が少ない(代理手数料が不要・少額から可)
- ノウハウが社内に蓄積していく
- 自社サービスをよりよく広告できる
- スピーディーな対応が可能
一番のメリットは、誰もが気になる代理手数料が不要であったり、少額でも始められるところでしょう。
ノウハウの蓄積やサービスをよりよく宣伝できるのも良い点です。
自社で行うことにより、何かあればスピーディーに対応できます。
デメリット
一方デメリットは…
- 人的問題が発生する(専任の担当者が必要・退職時の引継ぎが難しい)
- 最新情報の入手が難しい
- 継続的に手間暇がかかる
- ノウハウが社内にないと、試行錯誤の結果、無駄なお金がかかる可能性がある。
自分で始める場合は、リスティング広告を随時管理し続けなければなりません。
なぜなら、最新情報の入手は難しいですが、欠かさず収集し続ける必要があるからです。
もしその管理担当者が辞めてしまうと、今まで蓄積したノウハウが全てなくなることになります。
ノウハウがないと、失敗の可能性が高く、無駄なお金がかかるかもしれません。
成果がどのくらいの期間で得られるか分からないので、他の策(チラシのポスティング・SEO対策…)の実施も検討しておきましょう。
ケース2:代理店に頼む
代理店に頼む場合は、このステップを踏んでリスティング広告を始めましょう。
- 代理店を探す
- 代理店に問い合わせる
代理店に頼む際は、どのような代理店に頼むか見極める必要があります。
- Yahoo!もしくはGoogleの正規代理店
- 自社の業種の運用実績
- 最低予算金額が自社の予算内
- 最低契約期間が3ヶ月未満(=長い場合注意)
- 迅速な連絡が可能
- 対応可能範囲
- 代理店自身の広告を周知できている
上記のポイントに加えて、事前にどのくらいの期間で成果が得られるのか確認しておくことも大切です。
このように、代理店担当者とマメに連絡を取って、確実に成果を得ましょう。
また、代理手数料の金額がその対応に見合っているかどうかも、大事なポイントです。
メリット
代理店に頼む場合の主なメリットは…
- 難しい設定や運用をせずに済む
- ノウハウを持つ方に相談できる(代理店・担当者にもよる)
- 認定代理店のみに提供される情報や最新情報を利用できる
- 専任の担当者が不要
代理店に頼めば、リスティング広告について何も分からなくても、広告を出稿できます。
代理店や担当者にもよりますが、分からないことは質問すれば、ほとんどの場合は答えてくれるでしょう。
また認定代理店のみが知っている最新情報を入手できるため、それらを利用した運用が可能です。
代理店担当者が運用を行ってくれるので、社内に担当者を置く必要がありません。
デメリット
一方、デメリットは…
- 代理手数料がかかる
- 必ず成果が出る保証はない(担当者の能力にもよる)
- 対応に時間がかかる
- 自社サービスへの理解が不十分の場合もある
費用面から見ると、代理手数料がかかるのは、大きなデメリットでしょう。
ただし代理手数料を払ったからといって、リスティング広告の成果は担当者の能力次第で異なるので、必ず成功するとは限りません。
加えて、自社サービスへの理解度が低いと成果に繋がる確率も低くなるので、担当者に自社サービスをしっかりと説明しましょう。
リスティング広告 ≠ SEO対策
リスティング広告とSEO対策の方法は全く違いますが、広告手段という点で同じように見えるかもしれません。
しかしここでは、2つの広告手段の決定的に違う点を挙げていきます。
- 集客層
- 金銭面
- 表示場所
1. 集客層
リスティング広告とSEO対策では、図のように、集客層に違いがあります。
- 顕在層…提供するサービスや商品(たとえば、もんじゃ屋さんからみれば、「もんじゃ 夜ごはん」)を求めて、検索している客層
- 潜在層…最終的な目的(もんじゃ屋さんからみれば、「夜(昼)ごはん」)を求めて、検索している顧客
- 認知層…潜在層よりも興味・関心の薄い顧客(もんじゃ屋さんからみれば、「焼肉」=検索すらされない)
2. 金銭面
リスティング広告を始めるとなると、広告出稿費用として約5万円以上のお金がかかります。
それに対してSEO対策は、広告出稿作業を一から全て自分で行えば、お金はほぼ0円です。
しかし両方とも、ホームページを作成するには、
- パソコン
- サーバー(=インターネットを通して情報を提供する機器)
- ドメイン(=URLのhttp://の後の部分)
を用意しなければならないため、その分の費用はかかります。
さらにいずれも外部に任せる場合は、その手数料も支払わなければなりません。
3. 表示場所
このようにリスティング広告とSEO対策では、検索結果で表示される場所が異なります。
SEO対策が目指せるのは、自然検索結果(=広告を含まない検索結果)の上位です。
ところが、リスティング広告は、自然検索結果の上部にあるプレミアムポジションを目指すことができます。
プレミアムポジションは、2018年12月時点でGoogleとYahoo!にて確保されているのは、4枠です。
プレミアムポジションに載るには、広告の質を高めながら入札単価の調整も継続的に行わなければなりません。
あなたらしいリスティング広告を出稿しよう
それでは、最後におさらいしていきましょう。
リスティング広告は、検索連動型広告とコンテンツ連動型広告を総称したもの。
あなたが獲得したい客層が定まっている場合には、とても効果的な広告です。
自分で始めるもしくは代理店に頼むメリット・デメリットを確認した上で、どちらにした方がよいのか悩んでいるかもしれません。
しかしまずは、お財布事情に合わせた計画を立てて、GoogleかYahoo!で少額から試してみるのはどうでしょうか。
今回紹介したメリット・デメリットや費用面なども考慮し、リスティング広告を成功に導きましょう。
もしあなたが広く認知度を高めたいのであれば、SEO対策の記事も確認してみてください。
※費用対効果の悪いリスティング広告は無意味です。綿密な計画を忘れずに。
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