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【持続化給付金】いくらもらえる?要件や申請書類、支給までの流れを確認する

※新型コロナ対策についての情報は流動的であるため、最新情報は公式の情報をご参照ください。あくまで執筆時点での情報のため、今後当ページの情報とは相違する結果になっても責任は負いかねます。ご了承ください。
 

新型コロナウイルスの感染拡大で大きな影響を受けてしまった事業者が申請できるのが、持続化給付金です。

持続化給付金は、経産省より事業を再起する糧として、幅広く利用できる給付金が支給されることとなった給付金。

そこで今回は、持続化給付金について、支給額や要件、手続き方法などの大枠を解説。

あらゆる救済措置の1つとして、活用することを検討していただけると幸いです。(最新の情報は経産省HPもしくは持続化給付金HPをご確認ください)

目次

持続化給付金とは?

持続化給付金は、新型コロナウイルス感染拡大により影響を受けた事業者に支給される資金のことです。

給付金なので返済義務がないうえ、用途も限定されておらず、事業全般に広く使うことができます。

現時点での主な対象者は、次のとおり。

  • 中小企業
  • 小規模事業者
  • フリーランスなど個人事業者
  • その他各種法人等
お問い合わせはこちら

持続化給付金の受給要件と支給額

持続化給付金の給付額の上限は、法人と個人事業主で異なります。(参照:制度内容 | 持続化給付金

  • 中小法人等=200万円
  • 個人事業者等=100万円

ただしどちらも、新型コロナウイルスの影響で1ヶ月の売上が前年同月比で50%以上減少していることが条件です。

さらに2019年以前から事業をして収入を得ているかつ、今後も事業継続の意思がある場合のみ支給の対象となります。

追記:2020年6月29日から、受給対象が拡大されました。

追加の対象者は下記のとおりです。

  • 主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者
  • 2020年1月~3月の間に創業した事業者

必要書類も追加になっています。詳しくは経済産業省PDFをご覧ください。

 
 

中小法人等の支給額

中小法人等の場合、支給額は次のように計算可能です。(10万円未満は切り捨て)

支給額=前年度の事業収入ー対象月の収入*×12ヶ月

*対象月の収入は、前年の同月比で50%以上減少していること。

前年度に該当する範囲は、各法人等の決算月により異なります。

  • 3月決算=2019年4月~2020年3月
  • 12月決算=2019年1月~2019年12月

計算例(3月決算)

年・月 事業収入(万円)
2019年4月 50
2019年5月 30
2019年6月 40
2019年7月 50
2019年8月 40
2019年9月 30
2019年10月 40
2019年11月 50
2019年12月 50
2020年1月 50
2020年2月 30
2020年3月 40

2019年度(2019年4月~2020年3月)の事業収入が上表の金額(年間合計500万円)だと仮定します。

2020年度(2020年4月~2021年3月)の1ヶ月分の収入(=対象月)が、上表の金額の半分以下に減少している場合、持続化給付金の対象です。

2020年4月の収入が15万円だった場合、次のように計算します。

支給額=500万円ー15万円×12ヶ月=320万円>200万円(上限額)

計算結果は320万円でしたが、支給額は上限額である200万円です。

 

計算例(12月決算)

年・月 事業収入(万円)
2019年1月 30
2019年2月 20
2019年3月 10
2019年4月 30
2019年5月 30
2019年6月 20
2019年7月 30
2019年8月 30
2019年9月 30
2019年10月 20
2019年11月 20
2019年12月 30

2019年度(2019年1月~12月)の事業収入が上表の金額(年間合計300万円)だと仮定します。

2020年度(2020年1月~12月)の1ヶ月分の収入(=対象月)が、上表の金額の半分以下に減少している場合、持続化給付金の対象です。

2020年1月~4月の収入が下表の金額だった場合、収入が半減した対象月を決めて計算していきましょう。

年・月 事業収入(万円)
2020年1月 40
2020年2月 20
2020年3月 20
2020年4月 14

上表によると2020年3月の収入は前年同月より増えていますが、2020年4月を対象月に決めれば半分以下に減っているので、受給の要件はクリアしています。

支給額=300万円ー14万円×12ヶ月=132万円=130万円(10万円未満切り捨て)

計算結果は132万円でしたが、10万円未満は切り捨てなので支給額は130万円となります。

 

個人事業者の支給額

個人事業者等の場合、支給額は次のように計算可能です。(10万円未満は切り捨て)

支給額=2019年の年間事業収入ー対象月の収入*×12ヶ月

*対象月の収入は、前年の同月比で50%以上減少していること。

 

計算例(青色申告)

 2019年の月別事業収入表
年・月 事業収入(万円)
2019年1月 30
2019年2月 20
2019年3月 10
2019年4月 30
2019年5月 30
2019年6月 20
2019年7月 30
2019年8月 30
2019年9月 30
2019年10月 20
2019年11月 20
2019年12月 30

2019年の事業収入が上表の金額(年間合計300万円)だと仮定します。

2020年1月~4月の収入が下表の金額だった場合、収入が半減した対象月を決めて計算していきましょう。

 2020年の月別事業収入表
年・月 事業収入(万円)
2020年1月 40
2020年2月 20
2020年3月 20
2020年4月 14

上表によると2020年4月の事業収入が、前年同月比で半分以下に減っているので、受給の対象です。

支給額=300万円ー14万円×12ヶ月=132万円>100万円(上限額)

計算結果は132万円でしたが、支給額は上限額である100万円となります。

 青色申告でも白色申告の計算方法で算出するケース

青色申告を行っていても下記3つのケースに該当する場合は、次項で紹介する白色申告の計算方法を利用しましょう。

  1. 所得税青色申告決算を提出しない者(任意)
  2. 所得税青色申告決算書に月間事業収入の記載がない者
  3. 相当の事由により当該書類を提出できない者

 

計算例(白色申告)

白色申告の場合、前年の月別に事業収入を見るのではなく、年間合計の事業収入のみを参考にします。

2019年の事業収入を300万円だと仮定すると、12ヶ月分の平均額25万円です。

2020年1月~4月の収入が下表の金額だった場合、収入が半減した対象月を決めて計算していきましょう。

 2020年の月別事業収入表
年・月 事業収入(万円)
2020年1月 40
2020年2月 20
2020年3月 20
2020年4月 10

上表によると2020年4月の事業収入が、前年の毎月平均額の半分以下に減っているので、受給の対象です。

支給額=300万円ー10万円×12ヶ月=180万円>100万円(上限額)

計算結果は180万円でしたが、支給額は上限額である100万円となります。

お問い合わせはこちら

【持続化給付金】支給までの流れと必要書類

持続化給付金の申請は、原則Web上の電子申請です。

電子申請ができない場合、申請サポート会場でも入力のサポートをしてくれます。

申請までの大まかな流れは次のとおり。(参照:申請方法・必要書類(証拠書類) | 持続化給付金

  1. 要件の確認・必要書類の準備
  2. 持続化給付金HP下部「申請する」ボタンを押す
  3. メールアドレスを入力して仮登録
  4. 届いたメールを確認して本登録
  5. ID・パスワードを入力してマイページの作成
  6. 申請情報の入力と必要書類をアップロード
  7. 持続化給付金事務局での確認待ち
  8. 通常およそ2週間で登録の銀行口座へ入金

上記の流れがスムーズに進めば、およそ2週間程度で登録した口座に振り込まれます。

ちなみに不正受給をしてしまうと、次のような措置が講じられるので、注意しましょう。

  • 給付金の全額に、不正受給日の翌日~返還日まで年3%の延滞金を加えた合計額+その2割に相当する額を加えた額の返還請求
  • 申請者の法人名等を公表
  • 刑事告発(不正内容が悪質な場合)
 
 

必要書類(中小法人等)

中小法人等が申請する際の必要書類は、次のとおり。

確定申告書類別表一(1枚) 控えには収受日付印*が押されていること
法人事業概況説明書(2枚)
2020年分対象月の売上台帳等

記載事項は下記。

  • 対象となる売上月
  • その売上月の売上額、合計額(0円の場合でも記載する

※給与明細、通帳の写し、レシート、請求書等は認められません。

通帳の写し 銀行名、支店番号、支店名、口座種別、口座番号、口座名義人が確認できるもの

*収受印日付が押されている控えを保管していない場合は、納税証明書でも代用可能。

 

必要書類(個人事業者等)

個人事業者等が申請する際の必要書類は、次のとおり。

確定申告書類別表一(1枚) 収受日付印が押されていること。
所得税青色申告決算書(2枚)※青色申告の場合
2020年分対象月の売上台帳等

記載事項は下記。

  • 対象となる売上月
  • その売上月の売上額、合計額(0円の場合でも記載する

※給与明細、通帳の写し、レシート、請求書等は認められません。

通帳の写し 銀行名、支店番号、支店名、口座種別、口座番号、口座名義人が確認できるもの
本人確認書の写し

有効期限内の下記書類のうちいずれか

  1. 運転免許証(返納している場合は運転経歴証明書)
  2. 個人番号カード
  3. 写真付きの住民基本台帳カード
  4. 在留カード、特別永住者証明書、外国人登録証明書

上記4種類のいずれも保有していない場合は、下記書類の組み合わせでも代替可能です。

  • 住民票の写し+パスポート
  • 住民票の写し+各種健康保険証

【持続化給付金】申請時の注意点

持続化給付金の申請時の書類などに不備があると、給付まで時間がかかってしまいます。

そこで申請時にありがちな不備など、注意点を確認していきましょう(参照:申請における「よくある不備」について

  1. 添付書類について
  2. 確定申告書類について
  3. 売上台帳について
  4. 銀行口座について

注意点①:添付書類について

電子申請における添付書類について気をつけることは主に次の4点です。

  • 添付ファイルにパスワードが設定されていて、開けない
  • 画像がぼやけていて情報を読み取れない
  • 必要な情報が撮影された画像から見切れていて読み取れない
  • 別の法人等の書類が添付されていて受理できない

添付の際には上記の注意点が守れているか、再度確認しておきましょう。

注意点②:確定申告書類について

確定申告書類についての注意点は、主に次のようなものがあります。

  • 確定申告書第一表ではなく、消費税の確定申告書が添付されて受理できない
  • 該当年度以前の確定申告書が添付されていて受理できない
  • 申請画面の売上金額と確定申告書に記載の売上金額が異なっている
  • 法人概況説明書に売上(1枚目)や月別の売上(2枚目)の記載が漏れている
  • 収受印日付がない
  • e-Taxの受信通知がない

後半3つに関しては代替措置も設けられているので、詳しくは下記リンク(外部サイト)からご確認ください。

注意点③:売上台帳について

売上台帳に関する主な注意点は、次のとおりです。

  • 売上台帳の売上額と対象月の売上額が不一致
  • 売上台帳の月と対象月が不一致
  • 売上台帳の代わりに勤務日報、通帳の入金記録、請求書等が添付してある
  • 昨年の売上台帳が添付してある
  • 対象期間外の月の売上台帳が添付されてある

注意点④:銀行口座について

銀行口座に関する主な注意点は、次のようなケースが挙げられます。

  • 申請に関係ない通帳のページ(表紙、1-2ページ目以外)が添付されている
  • 普通・当座以外の預金口座が登録されている
  • 通帳と登録されてある「金融機関コード(銀行コード)」「支店コード(店舗コード)」「口座番号」「口座名義」の不一致

とくに口座名義は、法人の名称の省略・屋号の追加などでも不一致とみなされてしまうので気をつけましょう。

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まとめ

今回は持続化給付金について、大まかに次の項目をざっと解説していきました。

  • 概要
  • 受給要件
  • 支給額
  • 申請までの流れ
  • 必要書類
  • 注意点

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、事業をストップせざるを得なかった方は、ぜひ検討してみてください。

また情報は日々更新されていくため、最新情報は持続化給付金HPにて随時確認してもらえると幸いです。

もし文面では不明なことがありましたら、スタートアップ税理士法人までご連絡ください!

できる限りのサポートをさせていただきます。

 

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